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アメリカアリゲーター
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アメリカアリゲーター(Alligator mississippiensis)は、アリゲーター属に分類されるワニの一種。別名はミシシッピワニ。
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分布
アメリカ合衆国(アーカンソー州南部、アラバマ州、サウスカロライナ州、ジョージア州、テキサス州、ノースカロライナ州、フロリダ州、ミシシッピ州、ルイジアナ州)[3][4][5][6][7]。固有種。
形態
全長は雄で通常400cm程、最大で580cmの記録がある[7]。口吻はやや長く、吻端は扁平かつ幅広く丸みを帯びる。口吻のキールは発達しない。頸鱗板は4枚。体色は緑がかった黒褐色[3]。
前肢には指の半分くらいまで、後肢で趾の先まで水かきがある[3]。
幼体は背面に黄色い横縞が入る[3]。
生態

沼沢地などに生息する[7]。冬季に気温が低下する地域の個体群は冬眠する[4]。
食性は動物食で、主に魚類を食べるが、カメ、鳥類、小型哺乳類、昆虫、甲殻類、貝類なども食べる[3][6]。大型個体ではシカやイノシシ、クマやピューマを襲った記録もある。
繁殖形態は卵生。6-7月に土、枯草、落ち葉などを集めて塚状の巣を作り、20-60個の卵を産む[3][4]。卵は50-60日で孵化する[3]。性染色体を持たず、発生時の温度により雌雄が決定(温度依存性決定)し、(ほとんどのワニはそうだが)32℃以上はオス、30℃以下の場合はメスになる[6]。メスは卵や幼体を翌年の春(1年以上保護することもあり)まで保護する[3][4][4][7]。生後8年で性成熟する[5]。
野生下の寿命は35~50年程度である[8]。
人間との関係
性質は基本的に温和でおとなしいが[9]、ペットを捕食したり、まれに人間を襲うこともある[4][5][7]。
開発による生息地の破壊、水質汚染、皮目的の乱獲などにより生息数は激減した[5][7]。1967年に絶滅危惧種に指定され[10]、アメリカ合衆国では1973年に法的に保護の対象とされている[7]。生息数の調査や監視活動、狩猟や皮革流通の許可制などの保護対策が進められた[7]。皮革の需要低下などもあり、生息数は回復している[7]。1987年に絶滅危惧種の指定から外され、ミシシッピ州では2005年から許可制で狩猟を認めている[10]。
2020年5月23日、ロシアのモスクワ動物園は、アメリカアリゲーターの「サターン」が84歳で死亡したと発表した。アメリカアリゲーターは野生下で50歳を超えることがほとんどないため、84歳は「立派な年齢」だという。サターンはアメリカ生まれで、ドイツのベルリンの動物園で飼われていたが、第二次世界大戦下の1943年に空襲を受けた後に脱走、1946年にイギリス軍兵士に発見され、当時のソビエト連邦に引き渡された。ソ連では、ヒトラーが個人的に収集した動物だったとのうわさが広まったという[11]。サターンはダーウィン博物館で剥製にされ、一般公開される予定である[12]。
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脚注
外部リンク
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