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ムシェリブ級哨戒艦
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ムシェリブ級哨戒艦(ムシェリブきゅうしょうかいかん、英語: Musherib-class offshore patrol vessel)は、カタール海軍の哨戒艦(OPV)の艦級[2][5]。イタリアのフィンカンティエリ社によって建造され、2022年に2隻が就役した[1]。
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開発
2016年6月にカタール国防省からフィンカンティエリ社に約44億ドルで発注された、大規模な海軍装備契約の一環として建造された[1][2]。この発注では、本級のほかにアル・ズバラ級フリゲート4隻および揚陸艦「アル・フルク」の建造と、納入後15年間のサポートが含まれていた[2]。建造は、2隻ともラ・スペツィアにある同社のムッジャーノ造船所で行われた[1]。
設計
公式な類別は哨戒艦となっているが、艦対艦ミサイルや艦対空ミサイルなど充実した兵装を搭載しており、資料によってはコルベットに類別しているものもある[1]。フィンカンティエリ社では本級を「哨戒から戦闘まで様々な任務に柔軟に対応できる」艦であるとしている[3]。
満載排水量は725トン[2][3]で、資料によっては745トン[1]としているものもある。主機関にはドイツのMTUフリードリヒスハーフェン社製ディーゼルエンジン4基を搭載し、可変ピッチプロペラ4機で推進する[1][3]。最大速力は30ノット、巡航速力は15ノットで、航続距離は15ノット巡航時で1,500海里である[1][3]。煙突は持たず、舷側排気方式を採用している[4]。
装備
装備類は、同じ契約で建造されたアル・ズバラ級フリゲートと共通するものが多い[4]。
砲熕兵器はイタリア製で、主砲として艦首にオート・メラーラ スーパーラピッド 76ミリ速射砲1基を装備し、近接防御用として艦上構造物の後端左右に遠隔操作式のマーリンWS-30 30ミリ機関砲塔2基を装備する[1]。射撃統制システム(FCS)としては、主砲用にNA-30 Mk2を、機関砲用にはメデューサ Mk4Bを装備している[4]。
ミサイル兵装はフランス製で、艦対艦ミサイルとしてはエグゾセ MM40 ブロック3を艦後部に装備している[2][3]。搭載数については連装発射機2基とする資料[4][6]と4連装発射筒2基とする資料[1]がある。艦対空ミサイルはVL-MICAで、艦橋前方に8セル分の垂直発射システム(VLS)が搭載されている[1][4][6]。
対潜兵器は搭載していない[1]。また、ヘリコプターの運用能力は持たない[1]。艦尾には複合艇(RHIB)が搭載されており、揚収用のクレーンがある[2][4]。
主レーダーとしてはレオナルド社のKRONOS 3次元レーダーを搭載しており、メインマスト頂部にある円錐形レドームに収められている[1][4]。電子戦・対抗用の装備としては、エレクトロニカ社の電子戦システムを搭載しているほか、ミサイル防御用としてLacroix Defence社のSylena デコイ発射機がある[1][4]。
同型艦
脚注
参考文献
関連項目
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