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メジロザメ科

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メジロザメ科
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メジロザメ科 (Carcharhinidae) はメジロザメ目に属するサメの一つ。世界中の暖かい海洋の表層に生息し、オオメジロザメなどは汽水域淡水にも進出する。沿岸域を好む種は一ヶ所に定住するが、外洋性のヨシキリザメなどは長距離を回遊する。目は丸く、1つまたは2つの鰓裂が胸鰭の基部にかかる。ほとんどの種は胎生で、幼魚は完全に成長した状態で生まれる。全長は Rhizoprionodon taylori では69 cmほどだが、ヨゴレでは4 mにもなるなど、サイズは多種多様である[2]。胸鰭の大きさと形状は、移動の労力を最小限に抑えるのに適していると推測されている[3]。雌は海中に化学物質を放出し、雄に交尾の準備ができていることを知らせる。繁殖期は通常春から秋にかけてである[4]。人間を襲うことのある種も含まれる[5]。特に危険なのはオオメジロザメで、2016年時点までの人的被害は単独で100件に上り、ホホジロザメイタチザメと並び被害件数が多い[6]。しかし、個々の種を特定するのが難しいため、襲撃記録はある程度不正確である。

概要 メジロザメ科, 分類 ...
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ガラパゴスザメ
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ニシレモンザメ
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ヨシキリザメ
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名称

英名の「Requiem shark」という一般名は、フランス語で「サメ」を意味する「requin」に由来している可能性があるが、この語源自体が議論の的となっている。後者の語源の1つはラテン語の「requiem (休息)」である。他の出典では古フランス語の動詞「reschignier (歯をむき出した顔をする) 」に由来している。

学名 Carcharhinidae は、1896年にデイビッド・スター・ジョーダンバートン・ウォーレン・エバーマンによってGaleidaeの亜科として初めて提案された[7][8]ギリシア語の「κάρχαρος(karcharos、鋭い、ギザギザ)」と「ῥί̄νη(rhinē 、やすり)」に由来しており、ギザギザのやすりのような皮膚を表す。やすりのような皮膚は一般的なサメの皮膚の特徴であり、メジロザメ科に特有のものではない。

進化

この科の最古の種は、白亜紀前期(バランジニアン)のフランスに生息していた Archaeogaleus lengadocensis である[9]。メジロザメ科の新生代初期以前における記録はわずかしか知られていない[10]。現代のメジロザメ科は、サンゴ礁の生息地で広範囲に多様化している[11]

狩り

非常に素早く、効果的な肉食魚である。細長い魚雷のような体で、素早く機敏に泳ぐことができるため、どんな獲物でも簡単に攻撃する。一部の種は常に活動しているが、他の種は海底で長時間動かずに休むこともある。場所や種によって、硬骨魚イカタコロブスターカメ海洋哺乳類海鳥、他のサメエイなど、さまざまな獲物を捕食する。狩りをする場所はあまり選ばない。夜間に最も活発になる傾向があり、優れた視力で獲物に忍び寄る。ほとんどのメジロザメは単独で狩りをするが、ネムリブカやレモンザメなどの一部の種は群れで狩りを行い、獲物に対してタイミングを計った攻撃を行う。一部の種は、ダイバーや他のサメに遭遇したときに特別なディスプレイを行うことが示されており、これは攻撃的または防御的な行動を示している可能性がある[8]

分類

現生種は10属約60種[12][13][14]ツバクロザメは独自の属とされてきたが、2023年の研究で系統的にメジロザメ属に分類されることが示された。

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系統

イタチザメは、かつてメジロザメ科に含まれていたが、形態的な特徴や分子解析の結果を基に現在は別科としている[15][12]シュモクザメ科と近縁である。分子系統解析により、次のような系統樹が得られている[16][14]

イタチザメ

シュモクザメ科

メジロザメ科

ヒラガシラ属 Rhizoprionodon

トガリメザメ属 Loxodon

トガリアンコウザメ属 Scoliodon

レモンザメ属 Negaprion

オオヒレメジロザメ属 Lamiopsis

ガンジスメジロザメ属 Glyphis

メジロザメ属ハナジロメジロザメヨシキリザメネムリブカを含む)

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脚注

参考文献

関連項目

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