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モリシマアカシア

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モリシマアカシア
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モリシマアカシアは、マメ科ネムノキ亜科[1]に分類される常緑高木の一種。ただし、日本においては、本来ならば「ブラックワトルAcacia mearnsii De Wild.)」のことを「モリシマアカシア」と称している。また、本来のモリシマアカシアの学名は、Acacia mollissimaである。

概要 モリシマアカシア, 分類(APG III) ...
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分布

オーストラリア南東部、タスマニアを原産地とする[2]

アフリカ南部に外来種として帰化している[2]

特徴

6-20mほどの高木で、草原や河原などに生育する。葉は二回羽状複葉で、棘はない。種子生産量の多さと種子の生存期間の長さにより、繁殖力は非常に高い。

南アフリカなどでは本種が林冠を拡げることで日光を遮ってしまい、在来種の植物の生育を妨げている[2]世界の侵略的外来種ワースト100に選定されている[2]。日本では野生化していないものの、外来生物法により要注意外来生物に指定されている[2]

アカシア樹皮抽出物の利用

モリシマアカシア樹皮抽出物にはポリフェノールが含まれており、ポリフラボノイドやそれらの前駆体から構成されている。ポリフラボノイドは分子量300から3000の化合物から構成されている [3]プロアントシアニジンである。このアカシア樹皮抽出物は商業的にモリシマアカシアの樹皮から熱水抽出で製造されている。その主要なポリフェノールは縮合型タンニンであり、フィセチニドール(fisetinidol)、ロビネチニドール(robinetinidol)、カテキン、ガロカテキン(gallocatechin)といったフラバン-3-オールを主としたフラボノイドから構成されている [4]

モリシマアカシアの樹皮は、皮なめしのための優れたタンニン原料のひとつとして1814年に初めて認められた。[5]それ以来、熱水樹皮抽出物(タンニン)は、皮なめしのために利用されている。1960年代に南アフリカではタンニンの過剰生産が起こり、タンニンの価格が下がり、皮なめしの利用以外での利用が必要とされ、一方、オーストラリアの連邦政府の研究機関で1940年代以来タンニンの木材接着剤としての研究がなされて、アカシア樹皮抽出物の接着剤としての利用が初めて確立された。それ以来現在もなお、樹皮抽出物の接着剤としての利用がなされている。[6] アカシア樹皮抽出物の生理活性については、1994年に抗菌作用 [7][8][9]antibacterial action.の研究が行われ、それに続いて、抗酸化活性[10]、抗ガン作用 [11]、抗菌作用[7][8][12]、抗酵素阻害(リパーゼ阻害[13][14] 、α-アミラーゼ阻害 [15] [16]、グルコシダーゼ阻害[14]、抗糖尿と抗肥満作用[17]などを有することが報告されている。またヒト臨床試験においても安全性[18]に加え、食後血糖上昇抑制 [19]などが報告されている。2017年には、アカシア樹皮由来プロアントシアニジンを機能性関与成分とした食後血糖値の上昇を穏やかにする機能がある機能性表示食品として届出がなされている [20]

ギャラリー

引用文献

外部リンク

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