中国国家大劇院管弦楽団

中国国家大劇院管弦楽団（ちゅうごくこっかだいげきいんかんげんがくだん、簡体字中国語: 国家大剧院管弦乐团、英語: China NCPA Orchestra）は、中国北京市の中国国家大劇院に本拠を置くオーケストラ。中国NCPA管弦楽団とも呼ばれる。

中国国家大劇院管弦楽団
原語名	簡体字中国語: 国家大剧院管弦乐团 英語: China NCPA Orchestra
出身地	中国 北京市
ジャンル	クラシック音楽
活動期間	2010年 -
公式サイト	en.chncpa.org/

概要

2010年に設立された、中国国家大劇院のレジデント・オーケストラ。年間を通じて、同劇場で上演されるオペラやバレエ公演での演奏のほか、定期演奏会も開催している。その活動はクラシック音楽の主要なレパートリーから現代音楽、さらには中国の作曲家による新作まで多岐にわたる。初代音楽監督には陳佐湟（中国語版） (チェン・ズオファン) が就任。2014年に、ロリン・マゼール指揮のもと、ワーグナーの「言葉のない指環」 (マゼール編曲) を録音し、ソニー・クラシカルからリリースされた。また、初のアメリカ・ツアーを実施^[1]。2017年には、呂佳 (ルー・ジア) が音楽監督に就任し、オーケストラのレパートリーは、ドイツ・オーストリア系の作品を中心に大きく拡充された。2022年の北京冬季オリンピック開会式の音楽の録音を行う^[2]。2025年には、初のヨーロッパ・ツアーを実施し、エディンバラ国際フェスティバルなどに参加した^[3][4]。

オペラ演奏

国家大劇院のレジデント・オーケストラとして、劇場で上演される数多くのオペラ作品の演奏を担っている。「トスカ」、「アイーダ」、「ローエングリン」といったクラシックの定番オペラから、中国のオリジナルオペラまで、幅広い演目を手がけている。ズービン・メータ、ヴァレリー・ゲルギエフ、チョン・ミョンフン、ファビオ・ルイージといった著名なオペラ指揮者とも共演している^[1]。

シンフォニーコンサート

シンフォニーコンサートにおいても、その実力は高く評価されている^[5]。特に、音楽監督・呂佳 (ルー・ジア) のもとで取り組んでいるブルックナーの交響曲全集の演奏・録音プロジェクトは、中国のオーケストラとしては初の試みであり、特筆されるべき出来事である^[2]。また、盛宗亮 (ブライト・シェン) 、陳其剛（中国語版） (チェン・チーガン) 、カレヴィ・アホなどの現代作曲家の作品の中国初演や、国内外の作曲家への新作委嘱も積極的に行っており、現代音楽の紹介にも力を入れている^[3]。

歴代音楽監督・首席指揮者等

• 陳佐湟（中国語版） (チェン・ズオファン) (音楽監督 2010年-2017年)
• 呂佳 (ルー・ジア) (首席指揮者 2012年- 、音楽監督 2017年- )^[6]
• シャン・ジャン（英語版） (張弦) (首席客演指揮者 2025年- )^[7]