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交響曲第3番 (デ・メイ)
ヨハン・デ・メイの交響曲 ウィキペディアから
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交響曲第3番「プラネット・アース」(Symphony No.3, "Planet Earth")は、ヨハン・デ・メイの作曲した管弦楽と女声合唱、あるいは吹奏楽と女声合唱のための交響曲。
概要
交響曲第1番と第2番が当初吹奏楽のために書かれ、その後で管弦楽版が作られたのに対し、最初から管弦楽のために書かれたデ・メイの初めての交響曲となった。第2番はニューヨークの街への頌歌(Ode)であったが、第3番は対象を大きく広げ、地球への頌歌として書かれた。あらかじめ録音されたサウンドエフェクトが登場する点は第2番と共通するものの、「前二作とは違った音楽語法と手法を用いた」とデ・メイは語っている[1]。またこの作品ではグスターヴ・ホルストの組曲「惑星」に倣って[2]第1楽章と第3楽章に六部の女声合唱が導入され、重要な役割を果たしている。
吹奏楽版は2006年のコルチャーノ国際吹奏楽作曲コンクールに出品され、2位に入賞した。
作品の成立
- 管弦楽版
- 北オランダ管弦楽団の芸術監督(artistic director)であるマルセル・マンドス(Marcel Mandos)の依頼で作曲された。マンドスは交響曲第2番の管弦楽版の委嘱者でもある。初演は2006年3月2日、ロッテルダムのデ・トゥーレンにおいてオットー・タウスク指揮の北オランダ管弦楽団と北オランダコンサート・クワイア(North Netherlands Concert Choir)によって行われ、好評で迎えられた[3]。楽譜はデ・メイの設立した出版社のアムステル・ミュージック(Amstel Music)からレンタル譜で提供されている。
- 吹奏楽版
- 管弦楽版の成立に続いて着手され、2006年12月29日にヘンリー・アダムズ指揮のブニョール・アルティスティカ交響吹奏楽団(Banda Sinfónica "La Artística" de Buñol)とバレンシア大学オルフェオン女声合唱団(Women's choir Orfeón Universitario de Valencia)によって、スペイン、アルテアで初演された。オランダ初演は2007年4月9日、マーストリヒトにおいて。日本初演は2007年6月8日、ザ・シンフォニーホールにおいて作曲者指揮の大阪市音楽団と大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団による。2007年にアムステル・ミュージックから楽譜が出版されている。
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楽器編成
- 吹奏楽版
楽曲
全3楽章からなり、演奏時間は約50分。各楽章はサウンドエフェクトで連結され、切れ目なく演奏される。また、作曲にあたっては何らかの物語を描写しようとしたものではなく、他の作品と同様に、喚起されるイメージはあくまで抽象的なものだとデ・メイは述べている[1]。
- 第1楽章 ロンリー・プラネット(Lonely Planet)
- サウンドエフェクトの衝撃音で始まり、「ビッグバンが我々を大宇宙へと打ち上げる。彗星や惑星たちが聴衆を囲む」[1]。そこに合唱や楽器群が「ホルストの『惑星』の終結と同じ楽器法、雰囲気」[1]の神秘的な響きで加わってくる。後半は「コンチネンタル序曲」(1995)と素材が共通する[2]開放的な響きでクライマックスを作り、再びサウンドエフェクトが現れて次の楽章に続く。
- 第2楽章 プラネット・アース(Planet Earth)
- 第1楽章冒頭の荒涼とした風景とは対照的に、地上の田園的な光景が描かれる[2]。冒頭に現れるホルンのユニゾンによる旋律は、作品全体の核となり、全曲の要素を導き出していくごく少数の素材の一つである[1]。
- 第3楽章 マザー・アース(Mother Earth)
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出典
外部リンク
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