トップQs
タイムライン
チャット
視点
人気のセ、実力のパ
ウィキペディアから
Remove ads
概要
要約
視点
日本のプロ野球は1950年(昭和25年)にセントラル・リーグ、パシフィック・リーグに分かれて以来、巨人や阪神といった親子代々のファンもいるほど歴史と伝統がある球団を抱えるセ・リーグの方が圧倒的に人気があり、これが長く続いていた[1]。これに対してパ・リーグの球団は、球団側から動かなければ観客が集まらないという決定的な違いがあった[2]が、オールスターゲームではパ・リーグの方が勝率が高く、その強さは目を見張るものがあった[3][4]。
昭和のプロ野球でこのように言われていた象徴の1つに、阪急ブレーブスの快進撃があった。当時の阪急には福本豊や山田久志などの選手が揃い、1971年から1985年までの15年間で7度リーグ優勝をして、1975年からは日本シリーズで3連覇していた[5]。
1990年代までは巨人戦が地上波で全国的に放送されていたのに対して、パ・リーグの球団は巨人と対戦する機会が無く認知度も低く球場には数えられるほどの観客しかいないという試合も珍しくなかった。セ・リーグの球団は毎年のように200万人を超えて、巨人は350万人を超えていたこのような状況はパ・リーグの球団の反骨心に火をつけ、西武は同時期にも年間入場者数が200万人を超えたことはなかったものの、当時の巨人よりも間違いなく強いという実力をつけていき、1985年から1994年までで9回リーグ優勝をして6回日本一になった[6]。
パ・リーグの球団は、スポーツビジネスとして観客動員数を向上させることを目指し、リーグ全体、業界全体で顧客を獲得して拡大していくべきとしていた。MLBは全球団の放映権を所持しているのに対して、日本は各球団が放映権を所持していたため、パ・リーグTVを開始してネット配信を拡充、6球団が合同で行うイベントなども行い、DAZNとも配信契約を結ぶ。これらの努力が実り、パシフィックリーグマーケティングの年間売り上げは30倍にもなり、観客動員数は年々過去最高の記録を更新している。セ・リーグとの観客動員数の差は年々縮まり、また、人気のセ、実力のパという言葉はほとんど使われなくなる[2]。
交流戦が行われるようになると2025年までの通算勝利はセ・リーグに対し152の貯金を作っており、優勝回数は、2025年終了時点でパ・リーグが16回、セ・リーグが4回(2009年、2021年、2022年、2023年)であるため、実力のパは健在とされている[7]。DH制の影響、球団の資金力、ドラフト傾向がその理由とされている。[8][9]
依然パ・リーグが強いことから、人気もパ・リーグの方が上かもしれないという時代が訪れた[10]とは言え、いまだ人気のセと言える点もある。阪神タイガース主催試合は発売日に即日完売がカードや開催日によらず恒常化しており、ビジターゲームでも他カードと比しても完売スピードが早い傾向にはある。球団別観客動員数の上位6球団は2025年はパリーグ球団はソフトバンクと日本ハム2球団に対してセリーグ球団は阪神、巨人、中日、DeNAの4球団である。[11]シーズンによって波はあるが2020年ー21年のコロナ禍の特殊シーズンを除いても2018年以降ではソフトバンクのみというシーズンもあった。
Remove ads
脚注
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads