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伊藤家住宅茶席水鶏庵

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伊藤家住宅茶席水鶏庵(いとうけじゅうたく ちゃせきくいなあん)は、愛知県津島市橘町4-85にある茶室。茶席と腰掛待合が登録有形文化財[1][2]

概要 伊藤家住宅茶席水鶏庵, 情報 ...

歴史

茶室の竣工

尾張国海部郡弥富村松名(現・愛知県弥富市)の地主である佐野治右衛門は、新田開発や酒造業で財を成した[3]。1868年(明治元年)、佐野治右衛門は吉田紹和宗匠を招いて水鶏庵という茶室を建てた[4]

名称は松尾芭蕉の句「水鶏啼くと人のいへばや佐屋泊り」に由来するとされる[4]。1882年(明治15年)には歌人の阪正臣が訪れて賞賛した[3]。1913年(大正2年)夏には入江為守の絵に西園寺公望が水鶏庵の文字を揮毫した[3]

津島市への移築

1901年(明治34年)に海部郡佐織町に生まれた伊藤新左衛門は、1935年(昭和10年)2月に伊藤新毛織物工場を設立した[5]。戦後の1948年(昭和23年)、弥富町の水鶏庵が津島市橘町の伊藤家庭園に移築された[4]。伊藤新左衛門は津島市教育委員長も務めている[6]

2009年(平成21年)4月28日、伊藤家住宅の座敷機石荘、茶席水鶏庵、茶席妙喜庵、腰掛待合、正門及び築地塀、中門及び袖塀の6件が登録有形文化財に登録された[7][8]。敷地内では、紅茶やケーキを提供するカフェ、うどんやそばを提供する料理店が営業していた[9]

その後、座敷機石荘や茶席妙喜庵などは解体され、2016年(平成28年)9月14日、座敷機石荘、茶席妙喜庵、正門及び築地塀、中門及び袖塀の4件の登録が抹消された[10]

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登録有形文化財

現存する建造物

  • 茶席水鶏庵(くいなあん)
    • 木造平屋建、寄棟造、銅板葺[1]。建築面積24平方メートル[1]。桁行5.9メートル、梁間5.0メートル[1]。庭園の南西隅に建つ[1]。4畳半の茶室、次の間、水屋を有する[4]
    • 1868年(明治元年)竣工[1]。1948年(昭和23年)移築[1]。2009年(平成21年)4月28日、登録有形文化財に登録された[1]。登録基準は「造形の規範となっているもの」。
  • 腰掛待合
    • 木造平屋建、銅板葺[2]。建築面積3.2平方メートル[2]。桁行2.7メートル、梁間1.2メートル[2]。水鶏庵に付属する腰掛待合であり、庭園の西側に建つ[2]
    • 1948年(昭和23年)竣工[2]。2014年(平成26年)10月7日、登録有形文化財に登録された[2]。登録基準は「造形の規範となっているもの」。

解体された建造物

  • 座敷機石荘(きせきそう)
    • 木造平屋建、瓦葺[7]。建設面積63平方メートル[7]
    • 1943年(昭和18年)頃竣工[7]。2009年(平成21年)4月28日、登録有形文化財に登録された[7]。登録基準は「造形の規範となっているもの」[7]。2016年(平成28年)9月14日、登録を抹消された[10]
  • 茶席妙喜庵(みょうきあん)
    • 木造平屋建、銅板葺[7]。建設面積5.3平方メートル[7]
    • 明治時代後期竣工[7]。1948年(昭和23年)移築[7]。2009年(平成21年)4月28日、登録有形文化財に登録された[7]。登録基準は「造形の規範となっているもの」[7]。2016年(平成28年)9月14日、登録を抹消された[10]
  • 正門及び築地塀
    • 正門は木造、瓦葺[7]。間口4.6メートル[7]。築地塀は延長11メートル[7]
    • 1958年(昭和33年)竣工[7]。2009年(平成21年)4月28日、登録有形文化財に登録された[7]。登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」[7]。2016年(平成28年)9月14日、登録を抹消された[10]
  • 中門及び袖塀
    • 門は木造、杉皮葺[7]。間口3.1メートル[7]。塀は木造、瓦葺[7]。総延長7.8メートル[7]
    • 1948年(昭和23年)竣工[7]。2009年(平成21年)4月28日、登録有形文化財に登録された[7]。登録基準は「国土の歴史的景観に寄与しているもの」[7]。2016年(平成28年)9月14日、登録を抹消された[10]
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脚注

外部リンク

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