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口蓋垂鼻音

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口蓋垂鼻音(こうがいすい びおん)とは子音の類型の一つ。後舌と軟口蓋の後端で閉鎖を作り、口蓋帆を下げて呼気を鼻へも通すことによって生じる音。国際音声記号 (IPA)[ɴ]と記述される。

概要 口蓋垂鼻音, IPA 番号 ...

口蓋垂鼻音は、世界の諸言語の中でも稀な音であり、音素として現れるのはごく少数の言語に限られる。その調音は複雑であり、また類型においてきわめて稀少でもある。というのも、口蓋垂という接触点において鼻音調音を行うこと自体が本質的に困難だからである[1]。この困難さが、世界の言語におけるこの音の著しい稀少性の理由をなしているといえる[1]

口蓋垂鼻音は、他の音の条件異音として出現するのが最も一般的である[2]。たとえば、ケチュア語における無声口蓋垂破裂音の前位置での /n/ の異音、あるいはセリクプ語における他の鼻音の前位置での /q/ の異音として現れる。しかしながら、この音が独立した音素として存在すると報告されている言語も少数ながらある。例として、Klallam語、タガログ語トゥアレグ語のタウェレムメットおよびアイール方言[3]カム・チベット語のランガカ方言[4]、少なくとも二つのペー語方言[5][6]パプア諸語のMapos Buang語[7]、およびチベットのChamdo諸語、すなわちLamo語(Kyilwa方言)、Larong sMar語(Tangre Chaya方言)、および Drag-yab sMar語(Razi方言)[8]が挙げられる。Mapos Buang語およびペー語方言においては、この音は軟口蓋鼻音と音素的に対立する[5][6][7]。Chamdo諸語においては、/ŋ/、/ŋ̊/、および /ɴ̥/ と音素的に対立する[8]。日本語における語末鼻音は、伝統的には発話末位置で口蓋垂鼻音として実現されるとされてきたが、経験的研究によってこの主張は否定されている[9]

また、Yanyuwa語のようないくつかの言語には前口蓋垂鼻音[10]も存在する。これは、典型的な口蓋垂鼻音の調音位置よりもわずかに前方で調音されるが、典型的な軟口蓋鼻音ほど前方ではない。国際音声記号にはこの音を表す独立した記号は存在しないが、⟨ɴ̟⟩(前寄りの⟨ɴ⟩)、⟨ŋ̠⟩、あるいは⟨ŋ˗⟩(いずれも後寄りの⟨ŋ⟩を示す)として転写することができる。

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特徴

言語例

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出典

参照文献

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