トップQs
タイムライン
チャット
視点
嘆きの天使
ウィキペディアから
Remove ads
『嘆きの天使』(なげきのてんし、独: Der blaue Engel)は、1930年製作・公開のドイツの映画で、原作はハインリヒ・マンの長編作品。
Remove ads
紹介
ドイツ出身で、当時すでにハリウッドで監督としての名声を得ていた、ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督を、当時のドイツで大物プロデューサーだったエーリヒ・ポマーが、ドイツ映画界最初期のトーキー映画の監督として招聘した。 ヒロインのローラ・ローラを演じたマレーネ・ディートリヒは、本作で国際的な名声を得た。 撮影現場では、ドイツ語と英語で撮影された。原作はハインリヒ・マンが1905年に発表した小説『ウンラート教授 : あるいは、一暴君の末路』[2]で、マン自身も本作の脚本制作に関与している[3]。
公開から約30年後の1959年、アメリカでエドワード・ドミトリク監督により同題の映画『The Blue Angel(邦題:嘆きの天使)』としてリメイクされ、ヒロインのローラをスウェーデン出身の女優メイ・ブリットが演じた。
ストーリー
![]() | この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
イマヌエル・ラート教授は融通の利かない謹厳実直な英語の教授だった。そして、彼の毎日は変化のない退屈なものであった。今日も悪戯好きの悪童学生を叱りつけながら講義を進める。
その日、学生の一人が授業中に絵葉書を落して、それを見た教授はあまりの品の無いいかがわしさに仰天した。それは街のキャバレーに巡業に来ている歌妓舞踊団の踊り子の絵葉書で、いかがわしい遊びに誘うものであった。教授は学生達が酒と女の誘惑に負ける事を深く悩み、心配するのであった。
その晩、教授はその事実を確かめるべく責任上から意を決して、生まれて初めてキャバレーの扉を開く事となる。喧噪のなかで戸惑う教授の姿を認めた不良学生は直ぐに逃げ出し、教授は絵葉書に描かれた踊り子のローラの部屋に案内される。あまりに謹厳実直で生真面目な教授は団員達から驚かれながらも、興味をひかれたローラから歓待される。不良学生を見つけて取り逃がしてしまった教授はローラに不思議な魅力を感じながらも、酔客のトラブルに巻き込まれて帽子を忘れて帰っていく。帰る先は殺風景な書籍に囲まれた部屋に、寒々とした寝台がポツンとあるだけであった。
Remove ads
キャスト
- ローラ・ローラ: マレーネ・ディートリヒ
- イマヌエル・ラート: エミール・ヤニングス
- キーペルト: クルト・ゲロン
- グステ(キーペルトの妻): ローザ・ヴァレッティ
- マゼッパ: ハンス・アルバース
リメイク版
作品の影響・評価
- ルキノ・ヴィスコンティ監督は1969年公開、のちに「ドイツ三部作」の第1作目となる映画『地獄に堕ちた勇者ども』でマルティンを演じる25歳のヘルムート・バーガーに本作のマレーネ・ディートリヒに扮した女装をさせ、本作と同じく「Falling In Love Again」を歌わせている。本作『嘆きの天使』はヴィスコンティがもっとも愛した映画の一つであったともいう[4]。
- ジャン・ポワレ原作の舞台劇『ラ・カージュ・オ・フォール』を原作とした1978年の映画『Mr.レディMr.マダム』の続編。『Mr.レディMr.マダム2』(1980年)ではミシェル・セロー演じるザザがマレーネ・ディートリヒに扮して冒頭でショーのリハーサルで、本作と同じく「Falling In Love Again」を歌唱している。また物語の中盤でレナートの策略でザザの全身を真っ黒にした上にマレーネに扮装させ再び歌わせて大恥を欠かせるパロディまで登場する。
- ニュー・ジャーマン・シネマを代表する監督ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーは本作をもとに、作品の舞台を1950年代ドイツに置き換えたオマージュ作『ローラ(Lola)』(1981年)を制作している[5]。
Remove ads
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads