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孤立した言語

他言語との関係性がない自然言語 ウィキペディアから

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孤立した言語(こりつしたげんご、language isolate、isolated language)とは、現存する他の言語比較言語学的手法による系統関係が立証されておらず、他の言語と共通する祖語を再建できない言語である。

孤立言語とも言うが、古典的な言語類型論における形態論的な分類の一つである孤立語(こりつご、isolating language)とはまったく異なる概念である。

概要

孤立した言語の事例として、アイヌ語バスク語ブルシャスキー語ニヴフ語[1] などが挙げられる。

孤立した言語は下位言語が1つだけの語族と捉えることもできる。従ってその言語の下位方言を個別の言語とみることによって、孤立した言語でなくなる場合がある。例えば、日本語は他の言語と系統関係を見いだせない孤立した言語とされていたが、近年は琉球諸語を別言語と認定する見解も一般的になり、その場合は琉球諸語や八丈語とともに日琉語族とされる。

ある言語が他の言語と系統関係があるかどうかは言語学者により見解が異なる場合があり、下の一覧に挙げる言語も何らかの語族と系統関係が見いだされる(すなわち、孤立していない)と主張されることもある。

なお、しばしば未分類言語と混同されるが、未分類言語はそもそもデータ不足等で分類作業が困難な言語を指し、孤立した言語とは別の概念である。

孤立した言語の分布地域は世界的にみると比較的限定されており、それは新石器時代以降の文明の中心都市からすると周辺地域ないし孤立地域に属している[2]アフリカや、ユーラシアの中心部やヨーロッパなどの地域における諸言語の分布は相対的に等質的であり、また系統関係もかなり詳細まで判明している。地理的な孤立地域における孤立した言語の例としては、ヨーロッパではピレネー山脈のバスク語のみであり、またインド亜大陸ではパキスタン北部山岳地帯のブルシャスキー語インド中央部のニハリ語ネパールクスンダ語がある程度である。

下位方言ではなく下位言語と見なすようになり孤立とは見なされない語族

以前は下位方言と見なされていたが、研究の進展により、下位言語へ改める見解もあり、その場合には、複数の言語を持つ語族となり、したがって孤立と見なさない。例として、

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孤立した言語の一覧

要約
視点

(英語でのアルファベット順)

アフリカ

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ユーラシア

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オセアニア

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北アメリカ

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南アメリカ

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孤立した手話

風土病ろう学校の失敗などの理由で聴覚障害者が常時一定以上の割合を占めるコミュニティでは手話が自然言語として発生する例がある。こうして生まれた手話は、現地の健聴者が並行して使う音声言語とも、他地域で使われる手話とも類縁関係が無く、孤立した言語である。このような手話には、マーサズ・ヴィンヤード手話ニカラグア手話アダモロベ手話アル=サイード・ベドウィン手話宮窪手話などがある。

脚注

関連項目

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