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小さな犯罪者
ランディ・ニューマンの1977年のアルバム ウィキペディアから
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『小さな犯罪者』(Little Criminals)は、アメリカ合衆国のシンガーソングライター、ランディ・ニューマンの5作目となるスタジオ・アルバムである。
ニューマンの他の多くの作品と同様、本作は既存のポップス音楽に共通するテーマを避け(ラヴ・ソングは「I’ll Be Home」1曲しかない)、風変わりな登場人物と皮肉交じりな視点によって音楽によるストーリーテリングを展開する。アルバム冒頭の楽曲「ショート・ピープル」は全米2位を記録した。アルバムは米国のBillboard 200チャートにおいて最高位9位を記録しており、これはニューマンのアルバムでは現時点では最高の成績である。
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概要
本作の演奏とバック・ボーカルの一部は、イーグルスのメンバーが担当している。具体的には、グレン・フライが2曲でギターを、ジョー・ウォルシュが3曲でギターを弾いているのを始め、ドン・ヘンリーとティモシー・B・シュミットがそれぞれ1曲ずつバック・ボーカルで参加している。フライとJ.D.サウザーはかつてロングブランチ・ペニーホイッスルというデュオで活動していたが、この2人が3曲でバック・ボーカルを務めている。
ニューマンは全曲を作詞作曲し、指揮とキーボードも担当している。シンセサイザーはマイケル・ボディカーがプログラミングを担当した。
1977年9月、イギリスの音楽誌『NME』が掲載したインタビューの中で、ニューマンは本作について皮肉を交えて以下の通り語っている:
子ども殺しの歌が収録されています。それはかなり楽観的なものです。多分ね。「Jolly Coppers on Parade」という曲がありますが、これは反警察の歌という訳でもありません。もしかすると、これはファシストの歌かもしれません。この時点で私は気づいていなかったのです。「Rider in the Rain」は私がカウボーイになっています。馬鹿げていると思いますよ。この曲はイーグルスが参加しています。この作品のいいところですね。「Short People」という曲もあります。これは単なる冗談なんですよ。私はアルバムの他の曲の方が好きですが、聴き手はこの曲が好きなんです[2]。
「Baltimore」は、ニーナ・シモン、ニルス・ロフグレン、ザ・タムリンズ、デヴィッド・グレイ、ビリー・マッケンジー、リアン・ラ・ハヴァス、ジャズミン・サリヴァン、ミンク・ストールらによってカバーされている。「In Germany Before the War」はイギリスのバンド、ディーゼル・パーク・ウエストが1992年のカバー・アルバム『God Only Knows』で取り上げている他、マリアンヌ・フェイスフルも2009年のアルバム『イージー・カム・イージー・ゴー』でカバーしている。一方、「I’ll Be Home」は本作以前にニューマンによって書かれ、元々はハリー・ニルソンが1970年にレコーディングして彼のアルバム『ランディ・ニューマンを歌う』に収録された。続いてティム・ハーディンがレコーディングし、彼の1972年のアルバム『ペインテッド・ヘッド』に収録された。
アルバム・ジャケットのアートワークはボブ・セイドマン撮影のランディ・ニューマンのポートレートである。この写真はロサンゼルスの金融街に位置するウェスト・セヴンス・ストリートから州間高速道路110号線を見下ろす場所にニューマンが立っている姿を捉えている。
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評価
ニューヨーク・タイムズは、『小さな犯罪者』は口頭の洒落に相当するものを音楽で実現したニューマンの初めてのアルバムであるとの見解を示した[7]。レコード・ワールドは次のコメントをしている。「Baltimore」は真面目で、「Short People」は滑稽だ。本作の印象に残るメロディーと劇的な歌詞は聴くものの心を捉えて離さない[8]。本作は1977年のパズ&ジョップ・クリティックス・ポールの8位にランクインし[9]、そして2000年には本作はコリン・ラーキンの「市場最高の1000枚のアルバム」の468位に選出されている[10]。
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収録曲
参加者クレジット
- ランディ・ニューマン (Randy Newman) - ボーカル、キーボード、シンセサイザー
- マイケル・ボディカー (Michael Boddicker) - 追加のシンセサイザーとシンセサイザー・プログラミング
- 「ショート・ピープル」
- グレン・フライ (Glenn Frey) - バック・ボーカル
- J.D.サウザー (JD Souther) - バック・ボーカル
- ティモシー・B・シュミット (Timothy B. Schmit) - バック・ボーカル
- クラウス・フォアマン (Klaus Voormann) - ベース
- ミルト・ホランド (Milt Holland) - コンガ
- ジム・ケルトナー (Jim Keltner) - ドラムス
- ワディ・ワクテル (Waddy Wachtel) - ギター
- 「太った奴を馬鹿にはできない」
- ウィリー・ウィークス (Willie Weeks) - ベース
- ミルト・ホランド (Milt Holland) - コンガ
- アンディ・ニューマーク (Andy Newmark) - ドラムス
- 「小さな犯罪者」
- 「テキサス娘」
- ラルフ・グリアソン (Ralph Grierson) - ピアノ
- 「ジョリー・コッパーズ・オン・パレード 」
- クラウス・フォアマン (Klaus Voormann) - ベース
- ミルト・ホランド (Milt Holland) - コンガ
- ジム・ケルトナー (Jim Keltner) - ドラムス、テンプル・ブロック
- ワディ・ワクテル (Waddy Wachtel) - ギター
- 「嵐の前のドイツにて」
- 参加者記載なし
- 「フロイトによるアインシュタインの物真似」
- ウィリー・ウィークス (Willie Weeks) - ベース
- ジム・ケルトナー (Jim Keltner) - ドラムス
- 「ボルチモア」
- グレン・フライ (Glenn Frey) - バック・ボーカル
- J.D.サウザー (JD Souther) - バック・ボーカル
- ウィリー・ウィークス (Willie Weeks) - ベース
- アンディ・ニューマーク (Andy Newmark) - ドラムス
- リック・マロッタ (Rick Marotta) - ドラムス
- グレン・フライ (Glenn Frey) - ギター
- ミルト・ホランド (Milt Holland) - パーカッション
- 「アイル・ビー・ホーム」
- クラウス・フォアマン (Klaus Voormann) - ベース
- ジム・ケルトナー (Jim Keltner) - ドラムス
- ワディ・ワクテル (Waddy Wachtel) - ギター
- 「ライダー・イン・ザ・レイン」
- ドン・ヘンリー (Don Henley) - バック・ボーカル
- グレン・フライ (Glenn Frey) - バック・ボーカル
- J.D.サウザー (JD Souther) - バック・ボーカル
- ウィリー・ウィークス (Willie Weeks) - ベース
- リック・マロッタ (Rick Marotta) - ドラムス
- ワディ・ワクテル (Waddy Wachtel) - ギター
- 「キャサリーン」
- 「年老いし農夫」
- ランディ・ニューマン (Randy Newman) - ピアノ
- テクニカル
- リー・ハーシュバーグ (Lee Herschberg) - エンジニア
- ロイド・クリフト (Loyd Clifft) - エンジニア
- マイク・サリスベリー (Mike Salisbury) - 表紙デザイン
- ボブ・セイドマン (Bob Seidemann) - 表紙写真(1013 7th Street, Los Angeles, California)[12]
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脚注
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