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最先端・次世代研究開発支援プログラム

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最先端・次世代研究開発支援プログラム(さいせんたん・じせだいけんきゅうかいはつしえんプログラム、英語: Funding Program for Next Generation World-Leading Researchers (NEXT Program)、通称:NEXT(ネクスト))[1][2]は、将来、世界をリードすることが期待される潜在的可能性を持った若手・女性研究者等を対象とした研究支援制度である。

背景

NEXTプログラム(以下NEXT[1][2])は、2009年(平成21年)12月3日に第86回総合科学技術会議で創設が決定された[3]。このプログラムは、政権交代を機にFIRSTプログラム(最先端研究開発支援プログラム、以下FIRST[4])の予算を見直し、500億円を若手研究者等のための新たな支援策に充てる方針が決まった。目的は、将来、世界の科学・技術をリードすることが期待される若手・女性・地域の研究者への支援と、「新成長戦略(基本方針)」(2009年12月30日閣議決定)に掲げられたグリーン・イノベーションおよびライフ・イノベーションの推進である[5]

(1)グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略

【2020 年までの目標】

『50 兆円超の環境関連新規市場』、『140 万人の環境分野の新規雇用』、『日本の民間ベース
の技術を活かした世界の温室効果ガス削減量を 13 億トン以上とすること(日本全体の総排
出量に相当)を目標とする』

【主な施策】

「新成長戦略(基本方針)」について 平成 21 年 12 月 30 日 閣議決定 p.5

(2)ライフ・イノベーションによる健康大国戦略

【2020 年までの目標】

『医療・介護・健康関連サービスの需要に見合った産業育成と雇用の創出、新規市場
約45 兆円、新規雇用約 280 万人』

【主な施策】

  • 医療・介護・健康関連産業の成長産業化
  • 日本発の革新的な医薬品、医療・介護技術の研究開発推進
  • 医療・介護・健康関連産業のアジア等海外市場への展開促進
  • バリアフリー住宅の供給促進
  • 医療・介護サービスの基盤強化
「新成長戦略(基本方針)」について 平成 21 年 12 月 30 日 閣議決定 p.8
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特徴

  • 対象研究者: 将来、世界をリードすることが期待される潜在的可能性を持った研究者、特に若手、女性、地域の研究者に焦点を当てた。この点は、FIRST[4]が既存のトップ研究者に焦点を当てるのに対し、NEXT[1][2]次世代の育成を重視する点で異なる[6][7][8]
プログラムの概要
  1. 自己の責任において主体的に研究開発を進めることが可能な若手研究者又は女性研究者を対象。
  2. 各都道府県から最低1件採択することとし、また、地域の特色を活かした提案を優先的に採択。
  3. 女性研究者の割合は30%を目標。
  4. グリーン・イノベーション及びライフ・イノベーションを対象主題とし、人文・社会科学的側面
    からの取組を含め、挑戦的な研究課題を幅広く対象。
2011年(平成23年)2月10日: 第96回総合科学技術会議の参考資料(プログラムの概要)
  • 研究分野: グリーン・イノベーション(例:環境技術再生可能エネルギー)とライフ・イノベーション(例:医療技術バイオテクノロジー)に特化した。これらの分野は、「新成長戦略」に沿った政策的・社会的意義が高いとされている。
  • 研究期間: 最大4年で、2010年度から2013年度の間に実施された。これは、短期間で成果を出すことを目指す点でFIRST[4]と同様である。
  • 助成金額: 研究期間に応じ、年度数×5,000万円、総額2億円を上限とした(間接経費は直接経費の30%を含む)。これは、各プロジェクトが大規模な資金を確保し、野心的な研究を可能にする仕組みである。
  • 採択課題数: グリーン・イノベーションで141件、ライフ・イノベーションで188件、合計329件が採択された。これは、FIRST[4]の30課題と比較して非常に大規模で、広範囲の研究をカバーしている。
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予算

NEXTの総予算は500億円(4年間)で、この資金は329件(G研究141、L研究188)の研究課題に分配された[1][2]

プログラム内容

要約
視点

課題一覧を掲載する。

グリーン・イノベーション課題一覧

グリーン・イノベーション課題の一覧 ――― 141個の課題(G理工系104、G生物系31、G人文社会系6)[9]
さらに見る No., 分野別No. ...

ライフ・イノベーション課題一覧

ライフ・イノベーション課題の一覧 ――― 188個の課題(L理工系39、L生物・医学系139、L人文社会系10)[12]
さらに見る No., 分野別No. ...

事後評価

第12回革新的研究開発推進会議[14]における事後評価は次の通り[15]

さらに見る 事後評価, 分野 ...

課題の一覧表の「事後評価」の項目では、「事後評価 外部評価報告書p.6『中間評価の総合判断区分』」[16]に従い、(1)=Sとした。

中間評価と事後評価

さらに見る 分野, 課題数 ...

*中間評価は、全329課題のうち完了・廃止課題を除いた312課題について行っているため、合計数と一致しない[16]

他のプロジェクトへの参加研究者

後に実施された類似研究プロジェクトへの参加研究者1名とその研究。

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沿革

  • 2009年12月3日: 第86回総合科学技術会議で「最先端・次世代研究開発支援プログラム(NEXT)[1][2]」の創設が決定[3]
  • 2011年(平成23年)2月10日: 第96回総合科学技術会議において「最先端・次世代研究開発支援プログラムの研究者・研究課題について」が決定[18][6]
  • 2010年度から2013年度: プログラム実施。

研究推進法人

  • 独立行政法人日本学術振興会(JSPS) - 総合科学技術会議及び文部科学大臣の定める方針に基づき公募・審査(平成22年度で終了)と、助成金の交付、研究者による研究開発の進捗管理・運営を担当。研究は、各研究課題の中心研究者が所属する大学や研究機関で行われた。

脚注

関連項目

外部リンク

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