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東方教会

中東やギリシャ、アナトリア、東ヨーロッパに広がり成長したキリスト教諸教派の総称 ウィキペディアから

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(とうほうきょうかい、: Eastern Christianityとは、ビザンチン帝国のキリスト教会を起源とする一連の教会の総称である東方正教会(ギリシャ正教会または単に正教会)のこと[1]。東方正教会は、中東、東欧、ロシアを中心とする18の自立教会の連合体である[1]。広義では、431年のエフェソス公会議で異端とされたネストリウス派や、451年のカルケドン公会議で採択された「カルケドン信条」を受けいれなかった非カルケドン派正教会単性論派教会(アルメニア教会など)といった、東方正教会には含まれないキリスト教の一派も含む[1]

西方教会と対比する意味での東方教会は、いわゆる東方正教会(ギリシャ正教)とその他の東方諸教会とに大別される[2]

歴史

東方教会の歴史

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組織と信徒数

広義の東方教会には以下の諸教会が含まれる[3]。 2013年現在、世界に約23億人のキリスト教の信者がいて、その内、正教会(ギリシャ正教)の信者は約3億人である。

正教会(ギリシャ正教)

ギリシャ正教ギリシア語: Ελληνική Ορθόδοξη Εκκλησία英語: Greek Orthodoxy)・東方正教会とも呼ばれる[4]、第7回までの全地公会議を承認する教会[3]

といった、諸々の独立正教会自治正教会・準自治正教会が連合体を形成している[5]

非カルケドン派正教会

第3回までの全地公会議を承認するものの、第4回のカルケドン公会議の裁定を不服とする教会[3]

等が含まれる。

ネストリウス派

第2回までの全地公会議を承認するものの、第3回のエフェソス公会議で異端とされて分立した教会[6]

東方典礼カトリック教会

典礼奉神礼)形式はギリシャ正教や東方諸教会とほとんど同一であるが、ローマ教皇首位権を認めその傘下に入り、教義をローマ・カトリック教会と等しくする諸教会[3]

上記諸教会から異端とされるグループ

現在では消滅したバルカン半島ボゴミル派や、ロシアモロカン派ドゥホボルなど[3]
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教義

「神の母」か「キリストの母」か

聖母マリアの呼称について、「神の母」(生神女とも。ギリシア語では Θεοτόκος:テオトコス、直訳すると「神を産む者」)という呼称が早くから用いられてきたが、ネストリオスはこれを否定して、「キリストの母」(Χριστοτόκος:クリストトコス、直訳すると「キリストを産む者」)という用語が妥当であると提唱した。これは、キリストの位格は1つではなく、神格と人格との2つの位格に分離され、聖母マリアはイエス・キリストの人格においてのみの産み主であるという教理に基づくものであり、マリア神学というよりはキリスト論が根幹である。このネストリオスの教説は、エフェソス公会議において異端とされた。

両性説と単性説、合性説

イエス・キリストの神性人性についての解釈。カルケドン公会議で、両性説が正統・単性説が異端とされたが、その際に単性説派と見なされて分離した非カルケドン派正教会は、自らの教理を単性説ではなく合性論であると自認し、カルケドン公会議の裁定を不服とする。

樹形図(概略)

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キリスト教諸教派の成立の概略を表す樹形図。更に細かい分類方法と経緯があり、この図はあくまで概略である事に注意。

脚注

関連項目

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