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漢字Talk

Classic Mac OSの日本語版名称 ウィキペディアから

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漢字Talk(かんじとーく)は、Apple1996年まで使用していたMacintoshオペレーティングシステムであるClassic Mac OSの日本語版につけた名前。翻訳されたアプリケーションで構成されており、日本語フォントが設定され、ことえりと呼ばれる日本語入力システムが搭載されていた。このソフトウェアは日本でのみ発売され、サポートもアップルコンピュータジャパンのMacintoshのみを対象とした。

概要 開発者, リリース情報 ...

沿革

要約
視点

開発指示

1985年(昭和60年)、Macintosh部門の責任者であったスティーブ・ジョブズからの指示により、ジェームス比嘉とケン・クルグラー[1][2]Mark Davisらにより開発が始められる。大座畑重光によると漢字TalkのTalkはSmalltalkからとったという[3]

漢字Talk 1.0[4]

  • System 3.0と共に1986年(昭和61年)に披露され、最初はMacintosh Plusに割り当てられた。[5]
  • 日本語フォントとしてSapporo、Kyotoが付属[6]
    • 漢字Talk 1.1

漢字Talk 2.0[4]

  • 1987年[7]:同時発売されたMacintosh IIとMacintosh SE向けに開発が間に合わず、購入者に後日発送された。
  • System 4.1をベースとしていた[8]
  • 日本語入力フロントエンドプロセッサとして2.0変換を搭載[9]
  • 日本語フォントとしてOsaka、Kyotoが付属[6]

漢字Talk 6.0

  • 1989年3月[10][11]
  • ベースのシステムとFinderとバージョン番号が同期するようになる。
  • カレンダーを正月三が日のいずれかにセットして立ち上げるとスタートアップ時の"Welcome to Macintosh"画面に「あけましておめでとうございます」が表示された[12]

漢字Talk 7 リリース7.1

漢字Talk 7.5

Macintosh 漢字Talk 7.5 アップグレードガイド参照

それまでApple Internetスタータキットの一部として別売りだった[18]MacTCPが標準添付されている[19]

  • 漢字Talk 7.5.1:1995年 Performa 6260[20]、Power Macintosh 6300[21]に付属。
  • 漢字Talk 7.5.2:1995年 初代のPower Macintosh 9500Power Macintosh 8500、Power Macintosh 7500、PowerBook 5300、PowerBook 190、PowerBook Duo 2300c/100に付属。ネットワーク周りなど多数の問題を抱えていた[22]
  • 漢字Talk 7.5 バージョン7.5.3:1996年5月 マイナーアップデートされたPower Macintosh 9500、Power Macintosh 8500、Power Macintosh 7500に付属[23]
    • 漢字Talk 7.5 バージョン7.5.3 リリース2:1996年9月3日発表[24]。かつて一部フォントを除いたディスクイメージが無償ダウンロード提供されていた[25]
  • 漢字Talk 7.5.5:1996年11月14日発表[26]

グローバルな名称への統合

System 7.6として発表されていたOSは、リリース時にMacintosh互換機へのライセンスとの兼ね合いで、Mac OS 7.6という名称とされ[27][28]、漢字Talkという日本語版のみの独自名称の利用は7.5.5までで終わった。なお、同じ漢字文化圏CJKVである中国語や韓国語は漢字Talk 7.1と同期のSystem 7.1から対応しているが、「漢字Talk」の名称は用いず最初からSystem 7.1として対応している。

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仕様

要約
視点

漢字Talkでの内部文字コードは、6.0.xまではShift-JISを使い、7.1からAppleも策定に協力したUnicode[29] に取って代わられたが、採用している漢字およびフォントはJISのものに縛られていた[30][31]

日本語フォント

  • Sapporo:漢字Talk 1.0に搭載されたゴシック体[32] のビットマップフォント。
  • Kyoto:漢字Talk 6.0、漢字Talk 7.1まで搭載された明朝体のビットマップフォント。
  • Osaka:Sapporoに代わって搭載されたゴシック体のビットマップフォントで、システムフォントとなった。 漢字Talk 7.1からTrueTypeフォント。漢字Talk 7.1から標準搭載[33]
  • リュウミンL-KL:漢字Talk 7.1から搭載された明朝体のTrueTypeフォント[15]。ロックがかかっておりアウトラインがとれない。
  • 中ゴシックBBB:漢字Talk 7.1から搭載されたゴシック体のTrueTypeフォント[15]。ロックがかかっておりアウトラインがとれない。
  • 平成角ゴシック W5:漢字Talk 7.1から搭載されたゴシック体のTrueTypeフォント[15]
  • 平成ゴシック体W5:漢字Talk 7.1に標準搭載されたTrueTypeフォント[33]
  • 平成明朝 W3:漢字Talk 7.1から搭載された明朝体のTrueTypeフォント[15]
  • 本明朝-M:漢字Talk 7.1から搭載された明朝体のTrueTypeフォント[15]
  • 丸ゴシック-M:漢字Talk 7.1から搭載された丸ゴシック体のTrueTypeフォント。本明朝-Mと同じリョービイマジクスの書体「シリウス-M」[15]

欧文TrueType

漢字Talk 7.1から標準搭載された9書体のTrueTypeフォント。BitStream社が提供した[33]

  • Athens (スラブセリフ)
  • Cairoは、装飾記号フォントであり、z文字の位置にある犬小屋で知られていた。
  • Chicago (サンセリフ) は、System 1 – Mac OS 7.6 のデフォルトのシステムフォント。iPodの LCD 画面にも搭載されていた。
  • Geneva (サンセリフ) は、小さなポイントサイズ向けに設計され、Mac OSユーザインターフェイスのすべてのバージョンで普及していた。名前は、スイスの書体Helveticaからのインスピレーションによる。9ポイントのGenevaフォントはOld World ROM Macに組み込まれている。
  • London (ブラックレター) 古英語スタイルのフォント
  • Los Angeles (スクリプト) 手書き風の細いフォント
  • Mobile ビットマップのディンバットフォント。System 6以前はTaliesinであった。
  • Monaco (サンセリフ、モノスペース)は、9~12ptの使用に適した固定幅フォント。10ポイントのMonacoフォントはOld World ROM Macに組み込まれている。
  • New York (セリフ) は、Times Romanからインスピレーションを得たフォント。Times RomanはロンドンのTimesに使われたフォントである。
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脚注

関連項目

参考文献

外部リンク

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