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立山黒部貫光8000形無軌条電車
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立山黒部貫光8000形無軌条電車(たてやまくろべかんこう8000がたむきじょうでんしゃ)は、立山黒部貫光のトロリーバス形鉄道車両である。
概要
立山黒部アルペンルートの立山トンネル(室堂駅 - 大観峰駅間)は、1971年の開通以来ディーゼルバスが運行されていたが、ほぼ全区間がトンネルという条件のため排出ガスの滞留や騒音対策の課題が生じた。それらを解消するべく、トンネル内のバスをディーゼルエンジン駆動からトロリーバスに変更することになり、1996年(平成8年)に8台が製造された。
関西電力300形と同様、車体は大阪車輌工業、足回りは三菱自動車工業[1]により製造されている。主要電機品は東芝が担当し、GTO素子によるVVVFインバータ装置を採用している。その他の仕様も関西電力300形とほぼ同様であるが、正面屋根上の標識灯が省略されるなど、細部に違いが見られる。
車体は前中扉配置で、側面窓は逆T字形の半固定窓が採用された。前扉は折戸、中扉は外吊式の両開き引戸が採用されている。後部右側には非常口が設置されている。車内は前向きシートで、客用扉側(進行方向左側)は1人がけ座席がドア間に5脚・中扉以降に4脚配置され、非常口側(進行方向右側)には2人がけ座席が11脚配置されている。最後部座席は5人がけとされた。冷房装置は設置されておらず、天井にクロスファンが合計4基設置されている
正面の前照灯間には手動巻取り式の方向幕が設置されたが、側面の行先表示は差し込み式(サボ)となっている。
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引退・保存
立山トンネル電気バスへの転換によるトロリーバスの廃止に伴い、本形式の運行は2024年(令和6年)11月30日をもって終了した[2][3]。廃止時点では6台が運行されており、2台は廃止に先立ち搬出され、同年秋に高岡市伏木の日本総合リサイクルにて解体されている[4]。
廃止後の2025年6月27日から7月1日にかけて、電気バス開業記念イベントとして室堂ターミナル駐車場で1台が展示された[5]後、同年7月11日までに全車両が日本総合リサイクルへ搬出された[6]。廃車体は当面の間工場内に残されるが、保存の動きがなければ2026年1月に解体処分される予定とされていた[7][6]。
その後、6台のうち2台が保存されることとなり、千葉県いすみ市のポッポの丘、および立山町の白雪農園が取得した。ポッポの丘で保存される車輛は2025年12月17日に日本総合リサイクルから搬出され、同年12月19日から現地で展示される予定である。また、白雪農園にて保存される車輛は、2026年春から休憩所として活用される予定となっている[8]。
- バス後部
- 運転席
- 車内
- 集電装置
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参考文献
- バスラマ・インターナショナル37号「立山トンネルでトロリーバス運転開始」(1996年・ぽると出版)
脚注
関連項目
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