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蝙蝠を撃て!

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蝙蝠を撃て!』(こうもりをうて!)は、原作:雁屋哲、作画:シュガー佐藤による日本漫画作品。1997年平成9年)から1998年(平成10年)にかけて『週刊金曜日』に連載。単行本化はされていない。

概要 蝙蝠を撃て!, ジャンル ...

概要

喫茶店を舞台にして、店主と2人の大学生が保守派の言論人について批判的に会話する。週刊誌の編集者や書店の店主も会話に参加する。

保守派の言論人を名指しで攻撃した内容から「左翼ゴーマニズム宣言」と言われる[1][2]

登場人物

荻野朔次
55歳。喫茶店「木の実」店主。
赤池一郎
21歳。大学生。
白木遊美
21歳。大学生。帰国子女。
水野祥子
33歳。『週刊言論』編集者。
久田修
50歳。書店「かみうお屋」店主。

書誌情報

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反響

中宮崇はタイトルの「蝙蝠」とは週刊金曜日ブラックリストに載ったり同誌の読者が恐れ嫌う自由主義史観[3]反知性主義者歴史修正主義者ネット右翼といった層を意味してそれら左翼が気に食わない人物たちを悪意に満ちたえげつない者として描き、潰していこうとするのが本作の主旨で[3][4][5]、登場人物は原作者が同じ『美味しんぼ』の山岡士郎と違って善良そうなため「この顔でこんな事言うのかい」と違和感を覚えるだろうと考え[3]、第3話において江藤淳は黒く尖った耳、真っ黒でグロテスクなコウモリ姿で描かれ[3]、それに対して荻野が「親玉といっても所せんは蝙蝠の親玉だ」と言い[3]、それに続いて「若手が彼の周囲に群がっている」「蝙蝠だけあって群れるのだね」「程度の低い連中ほどすぐ群れたがるのよ」「優れた者がいないところでは下らない人間が偉そうに幅を利かせているってことね」[3]などお互い洗脳し合って、選民意識に凝り固まった罵倒が飛び交い、今後取り上げるコウモリより江藤は数段上だと一旦持ち上げてから「衰えが酷い」などボケ老人扱いをして攻撃相手がいかにくだらない相手かと読者に刷り込ませていると指摘[3][5][6]、雁屋は荻野の口を借りて「江藤淳は国民のことなんかどうでもいい『天皇は神聖にして不可侵』という非合理で抑圧的な思想を背景に軍隊・憲兵、特高警察が国民を暴力で支配した戦前のあの暗黒時代に日本を戻したいのだ」と断言[3]したことに対してはこれの根拠となった江藤の文章を示して[* 1]よくもこれだけ曲解できるもので、水野は「日本を守るためにはこの蝙蝠どもを追い這わなければ駄目ね」とジャーナリストである彼女が組み伏せるではなく追い払うという言論で相手を説得しようとする態度を最初から放棄しているのはまさに雁屋のブログなどでの態度そのものであると批判している[3][5][6]

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参考文献

  • 高沢秀次「雁屋哲「江藤淳批判」漫画の薄っぺら--「美味しんぼ」原作者の迷走」『諸君!』第29巻第6号、文藝春秋、1997年6月、pp. 44-51、ISSN 0917-3005

関連項目

脚注

外部リンク

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