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イオン (化学)

正体電荷を持つ微粒子、原子、分子 ウィキペディアから

イオン (化学)
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イオン: Ion: ion: 離子)とは、電子の過剰あるいは欠損により電荷を帯びた原子またはのことである[1]

概要 イオン, 組成 ...

電離層などのプラズマ[2]電解質水溶液[3]イオン結晶などのイオン結合性を持つ物質内などに存在する[4]

陰極や陽極に引かれて動くことから、ギリシャ語ιόν(イオン、英語ラテン翻字: ion"going"の意)より、ion(移動)の名が付けられた[5]

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イオンの種類

電荷による種類

陽イオン / カチオン
電子を放出して正の電荷を帯びた原子、または原子団を陽イオン(ようイオン、: positive ion[6]、あるいはカチオン (cation) と呼ぶ[7]金属元素には安定した陽イオンを形成するものが多い[8]
陰イオン / アニオン
電子を受け取って負の電荷を帯びた原子、または原子団を陰イオン(いんイオン、negative ion[9]、あるいはアニオン (anion) と呼ぶ[10]ハロゲン酸素などは安定した陰イオンを形成する[11][12]
気相のイオン
物理学化学物理学の分野では、気相のイオンに対して、陽イオンの代わりに正イオン(せいイオン、: positive ion、カチオン)、陰イオンの代わりに負イオン(ふイオン、negative ion、アニオン)が多く用いられる。大気電気学では、気相のイオンを大気イオン(たいきイオン、atmospheric ion)と呼ぶ。

なお、マイナスイオンという用語は、1922年に、空気中の陰イオンの訳語として紹介された和製英語である[13]。一部では負イオン(負の大気イオン)の意味でマイナスイオンが使われる場合があり、2002年前後を中心に国内の学会で、日本の多くの研究者が使用した実態があった。またマスコミ等では、陰イオンをマイナスイオンと誤報道する事例もある。流行語にもなったが、この文脈では定まった科学的定義がないために、科学用語として認められないとする批判がある[14]

構成による種類

単原子イオン
一つの原子からなるイオン。単原子イオンを参照。
多原子イオン
複数の原子からなるイオン。多原子イオンを参照。
錯イオン
電子を放出したり、受け取ったりして正または負の電荷を帯びた錯体錯イオン(さくイオン、: complex ion)と呼ぶ[15]
クラスターイオン
同種の原子、あるいは分子が、相互作用によって複数個結合した物体が電荷を帯びたものをクラスターイオン (cluster ion) と呼ぶ[16]

イオン価

イオンの電荷の数をイオン価: valency)、あるいはイオンの価数という[17]。陽イオン、陰イオン、どちらでも価数は正の値として表わすことも多い[17]。たとえば二塩基酸である硫酸は2価(「イオン価が2」、「価数が2」)の硫酸イオンになれる。
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イオンの表し方

要約
視点

化学式の右肩に価数を記す。ただし、1価の場合は符号のみ記す[18]

  • 水素イオン(1価の陽イオン) -
  • 硫酸イオン(2価の陰イオン) -

イオンの名称は、陽イオンについては「元素名+イオン」(例:水素イオン)、陰イオンについては「元素名 「素」 + 化物イオン」(例:硫化物イオン)と表す。ただし、どちらも例外が多い[19]。原子1個のイオンを単原子イオン、複数の原子で構成されるイオンを多原子イオンと呼ぶ。

また、主なイオンの名称とイオン式を覚えておけば、物質名から化学式がある程度推測できる。

  • 硝酸ナトリウム ⇒ ナトリウムイオン + 硝酸イオン
  • 水酸化マグネシウム ⇒ マグネシウムイオン + 水酸化物イオン
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主なイオン

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脚注

関連項目

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