雨の中の二人
ウィキペディアから
雨の中の二人は、1966年1月15日にビクターレコードより発売された橋幸夫の75枚目のシングルである(SV-348)。田村正和が主演した[1]同名の松竹・ビクター提携映画の主題歌になっている。
概要
- 橋の楽曲は、これまで「恋のインターチェンジ」や「僕等はみんな恋人さ」など一部の楽曲を除きほとんどの曲は、恩師の佐伯孝夫作詞、吉田正作曲であったが、1964年(昭和39年)ごろから、他の作家の曲が登場する。恩師の吉田自身が「一度、雰囲気を変えてみよう」と提案したとされる[2]。
- 本作を作詞している宮川哲夫とは、「さすらい者」や「未練」、「ひとりの旅路」ですでに共演しているが、作曲家の利根一郎とは本作が初共演となる。橋は利根について「吉田先生とは、また違う個性のメロディメーカー」と評し、同じく初共演となる編曲の一ノ瀬義孝について「クラシック畑の方で、バイオリン主体の編成が特にうまく、イントロの雨の感じを出したバイオリンには感動した」と記している[3]。
- この年、橋と宮川、利根、一ノ瀬で「汐風の中の二人」(6月)、「霧氷」(10月)と合計3枚のシングルをリリースしてヒットさせただけでなく、「夢みる港」(4月、吉永小百合とのデュエット曲)、「恋と涙の太陽(アメリアッチ)」(6月)のヒットもあり、「霧氷」で、第8回日本レコード大賞を受賞した。2回受賞者は橋が初めてであった。
- レコード大賞は「霧氷」に決まったとはいえ、橋は、宮川、利根、一ノ瀬との最初の楽曲である「雨の中の二人」への思い入れも強く、本作を「幻のレコード大賞」と語っている[4]。またビクターは最初、「吉田先生に遠慮」したのか、あまり宣伝しなかったとされる[4]。
- c/wの「ネェ、君、君」は白鳥朝詠作詞、利根一郎の作曲によるもので、「雨の中二人」とは対照的な、利根のリズム歌謡となっている。
収録曲
- 雨の中の二人
- 作詞:宮川哲夫、作曲:利根一郎、編曲:一ノ瀬義孝
- ネェ、君、君
- 作詞:白鳥朝詠、作曲:利根一郎、編曲:寺岡真三
収録アルバム
- 『橋幸夫 ザ・ベスト』(2012年7月25日)
- 『橋幸夫ベスト~盆ダンス~』(2005年11月23日)
- 『橋幸夫全曲集 』(2003年11月26日)
- 『橋幸夫が選んだ橋幸夫ベスト40曲』(2000年10月4日)
- 『橋幸夫 全曲集』(1999年10月21日)
- 『<TWIN BEST>』(1998年11月6日)
- 『<BEST ONE>』(1996年10月23日)
.... 他
映画
本曲を題材とする映画が、1966年4月16日に松竹系で公開された。81分。カラー。
本作は橋の曲を題材にしながら、珍しく橋が主演では無く、田村正和が主演、橋は自分自身の役で出演している。
DVD化はされてない。
スタッフ
出演者
同時上映
『男の魂』
エピソード
- 2012年5月15日にNHK総合テレビで放送された『NHK歌謡コンサート』の企画「ああ! 憧れの銀幕歌謡」で、曲が橋によって歌われた後、本作のスチール写真が放送された。
その他
- c/wの「ネェ、君、君」は『黄金のニューリズム 』(2005年9月22日<COLEZO!>で復刻)に収録されている。
- 特撮ドラマ『有言実行三姉妹シュシュトリアン』(フジテレビ)第23話「アジサイ仮面の心」で、この回の敵アジサイ仮面に対するシュシュトリアン口上は、本曲の歌い出しを使用した。
出典
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.