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電車風景
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『電車風景』(でんしゃふうけい)は落語の演目。昭和初期の新作落語で、興津要は作者を4代目春風亭柳條(のちの5代目柳亭燕路)とする[1]。
路面電車の車内でくだを巻く乗客が車掌を困らせるという内容[1]。
よく知られた演者として、3代目春風亭柳好や4代目桂米丸がいる[2][3][4]。3代目春風亭柳好の口演は戦前にSPレコード化されたが[3]、その後は長らく音源がなく、2009年(平成21年)4月コロムビアから発売されたCDにライブ音源が収録された[要出典]。4代目桂米丸は、本演目に類似した「スケッチもの」として『食堂風景』『映画館風景』を作り、シリーズ化した[4]。
また、初代林家三平は、1973年の書籍『落語の味わい方』に収録された「落語大学予備校」と題した落語家・評論家・愛好家アンケートの「好きな落語の演目5つ」の回答に、『電車風景』を含めていた[5]。
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あらすじ
昔の都電では、車掌が乗客に切符の検札や販売を行っていた。
三ノ輪橋[注釈 1]行きの電車の車内。車掌が切符の検札をしている。だが、田舎出の客は初めて電車に乗ると見えて、車掌が「切符を切らしていただきます。」と言うと、「だみだい。切符はねえだ。」「じゃあ、買っていただきます。」「タダだんべえ。」「タダじゃござんせん。」「はあれ。東京というところは生き馬の目を抜くとこだと聞いていたが…じゃあ、抜いてもらうべえ。」「冗談おっしゃちゃあいけません。」とトンチンカンなやりとりが続く。
ようやく解放された車掌に今度は酔客がからんでくる。「おーい。車掌ー。何で田舎の人をいじめるんでえ。」「そうじゃないんですよ。」「何言ってやんでえ。蟹!」「蟹ですか。」「そうじゃアねえか。ハサミ持って横に歩いてるんだから蟹だろう。この蟹野郎!」「どうもひどいなあ。」だんだん客は調子に乗り女性車掌の声色をしろ。しなければ小便してやると言い出す始末。「悪い酒だねえ。」と困る車掌をさんざんなぶった後、酔っぱらいは寝込んでしまう。
やがて終点に到着。電車は入庫する。「もし。もし。起きてくださいよ。あなた。」車掌に起こされた件の酔客「…うーい。何でえ!蟹!」「蟹じゃアありません。ここは車庫です。」「何イ!蝦蛄!ありがてえ。蝦蛄でも一杯くんねえ。」
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脚注
参考文献
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