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もち米

糯性をもつコメの品種群 ウィキペディアから

もち米
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もち米もちごめ、もちこめ、もちよね、もちまい、餅米、糯米)とは、コメの品種のうち、アミロースを全くあるいはほとんど含まず(糯性)、調理時に強い粘り気を示すもの[1][2]の原料になるほか、赤飯、おこわなどの料理に使われる。

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蒸したもち米で餅をつく

概要

要約
視点
概要 100 gあたりの栄養価, エネルギー ...

米に含まれるデンプン分子には、粘りの元になるアミロペクチンと、粘りを生み出さないアミロースがあるが、もち米はアミロペクチンのみを含むため調理時に強い粘り気が生じる[3]。そのためもち米は餅の原料になる。

もち米に対し、アミロースを含む粘り気が少ないコメをうるち米(粳米、うるちまい、うるごめ)、(うるち、うる)という。 うるち米が主要部位の胚乳が淡い半透明であるのに対し、もち米の胚乳は白く不透明である。この粒が白くなる様子を「爆ぜる」と表現する[4]栄養学的には、もち米とうるち米との差はほとんどない。これは消化の過程でアミロペクチン・アミロースともに分解されてしまうためである。うるち米でも炊いた米をお湯に漬けてアミロースを抜くことでを作ることができる。

もち米は餅の原料になる他、赤飯おこわ飯蒸し、中華風のちまきなどの料理や、粉砕して白玉粉道明寺粉などに加工した上であられ団子などの菓子の原料に用いられる。また、醸造原料としても用いられる。

主に日本朝鮮半島中国台湾フィリピンタイ王国ラオスインドネシアインドベトナムミャンマーなどで栽培されている。タイのイーサーン地方やラオスでは主食とされ、ラオスではコメの生産量割合の85%を占める。地域によってはハレの食材とされる。日本などではジャポニカ種(短粒種)のもち米が栽培されるのに対し、東南アジアではインディカ種(長粒種)のもち米が多く栽培される。また、果皮の黒い黒米のもち米もある。

日本においてのコメの生産量割合では全体の3% - 5%程度である。都道府県別の生産量は多い順に佐賀県北海道新潟県熊本県岩手県である(平成21年度調査)[5]。令和4年産は北海道(32.1%)、佐賀県(15.0%)、新潟県(7.1%)、岩手県(6.4%)、宮城県(2.4%)と上位5道県で日本国内生産量の約63%を占める[6]

漢字の「糯」「餅」はどちらも訓読みでは「もち」であるが、本来「餅」はモチ性の穀粒などを蒸した上で搗くなどして作られた食物を指すのに対し[7]、「糯」は作物の品種を指す[1][8]。「糯」の一字でもち米を意味することもある[9]。近年は「餅米」と表記されることもある。

イネ以外の植物でも、トウモロコシ、オオムギ、アワキビモロコシアマランサスなどには、糯性を持った品種がある[1]

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主な品種

さらに見る 種別, 登録番号・名称 ...
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品質偽装の例

バングラディシュでは、もち米の白さを強調させ、大きく膨らませるために亜硫酸水素ナトリウム尿素を混入する、品質の偽装が行われている[10]

ギャラリー

脚注

関連項目

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