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02式100mm装輪突撃砲
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02式100mm装輪突撃砲(中国語: 02式100毫米輪式突擊炮)は、中華人民共和国(中国)が開発した自走対戦車砲。PTL-02とも呼ばれる[3]。
開発
人民解放軍では、1990年代後半に緊急展開部隊という位置づけで軽機械化歩兵師団および旅団を新設した[1][3]。これら部隊は機動性を重視しており、従来型の牽引式対戦車砲では必要を満たさないことから、機動性の高い対戦車火力として新たに中国北方工業公司(NORINCO)で開発されたのが本車である[1][2][3][4]。開発は1990年代後半に始まり、2002年に制式化された[1][3]。
設計
全体的な設計としては、先行して開発された87式100mm装輪突撃砲の車体を92式装輪装甲車(WZ551A)に変更したものといえる[2]。これにより必要な機動性を確保し、また部隊全体を92式装甲車ファミリーで統一できたことで整備性も向上した[1][2][3]。ただし、本車では兵員輸送車型にあった水陸両用能力は失われている[2]。
主砲は牽引式の86式100mm対戦車砲を車載化したもので、多孔式マズルブレーキと排煙器、サーマルスリーブを備えた滑腔砲である[1][3][4]。この砲は通常砲弾以外にも射程5キロメートルのGP-5対戦車ミサイルを発射可能で、敵戦車の射程外から攻撃することができる[1][3]。副武装としては砲塔上部に12.7mm重機関銃1基があり、主砲同軸に7.62mm機関銃1基がある[4]。このほか、砲塔側面後方に4連装の発煙弾発射機が装備されている[4]。
運用
2002年に制式化され、軽機械化歩兵師団隷下の対戦車隊に配備された[3]。2009年10月に北京で開催された、建国60周年を記念する国慶節軍事パレードにおいて初めて一般公開が行われた[4]。
なお、類似の車両として11式105mm装輪突撃車(ZTL-11)が存在するが、02式が砲兵部隊用(PTLのPは砲兵の意)であるのに対し、11式は装甲部隊用(ZTLのZは装甲の意)であり、開発系統も異なっている[5][6]。
派生型
- WMA-301
- 02式をベースに開発された輸出向け車両。主砲が105mmライフル砲に換装され、砲に応じて細部に設計変更が行われているほか、アフリカなど酷暑地での運用を想定して空調装置が追加され、無線や航法装置も輸出向けのものが搭載されている[7]。輸出向け車両としてはベストセラーとなり、10か国以上に輸出されている[7]。
- ST-1
- WMA-301の改良型で、車体が92式装甲車から新型の8輪装甲車に変更されている[7]。
- ST-2
- WMA-301の改良型で、車体が92式装甲車から装軌式の89式装甲兵員輸送車に変更されている[7]。
運用国
アンゴラ - 2024年時点で、アンゴラ陸軍が9両以上のWM-301を保有[8]。
ブルキナファソ - 2024年時点で、ブルキナファソ陸軍が6両のWM-301を保有[9]。
カメルーン - 2024年時点で、カメルーン陸軍が推定12両のWM-301(Cara105)を保有[10]。
チャド - 2024年時点で、チャド陸軍が推定14両のWM-301を保有[11]。
中華人民共和国 - 2024年時点で、人民解放軍陸軍が250両の02式を保有[12]。
ジブチ - 2024年時点で、ジブチ陸軍が3両以上のWM-301を保有[13]。
赤道ギニア - 2024年時点で、赤道ギニア陸軍が6両のWM-301を保有[14]。
ガボン - 2024年時点で、ガボン陸軍が10両のWM-301を保有[15]。
モーリタニア - 2024年時点で、モーリタニア陸軍が10両のWM-301を保有[16]。
ミャンマー - 2024年時点で、ミャンマー陸軍が21両の02式改良型を保有[17]。
セネガル - 2024年時点で、セネガル陸軍が27両のWM-301を保有[18]。
ジンバブエ - 2024年時点で、ジンバブエ陸軍が8両のWM-301を保有[19]。
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脚注
参考文献
関連項目
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