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ビッグ・ダム・ブースター

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ビッグ・ダム・ブースター Big Dumb Boosters(BDB)とは小型軽量で高性能なロケットよりも、低性能でもより単純で、より強力で重たいロケットの方が安くなるという仮定に基づいたコンセプトである。[1]

連邦議会技術評価局によると:

「ビッグ・ダム・ブースター」という用語は、低コストの打ち上げ機、特にブースター段のエンジンや燃料タンクに「ローテクノロジー」なアプローチを採用する機体に関する幅広いコンセプトに用いられてきた。[2]

大型の最小コスト設計(minimum-cost design,MCD)ブースターは、全体的な効率は劣るものの、打ち上げ質量あたりの部品点数、複雑さは低く抑えられる。

結果、製造・運用・保守が容易になり、総運用コストは低くなり、部品点数の削減による高い信頼性も得られる。[1]

歴史

概念的な作業はエアロスペース・コーポレーションTRWエアロジェットによって1950年代末に始まった。一般的なマルエージング鋼(HY-140)を構造体に使用し、推進剤として当初は四酸化二窒素/非対称ジメチルヒドラジン、後にLOX/RP-1を使用し、加圧供給式エンジン、TRWの月面着陸機降下エンジン(LMDE)を大型化したピントル式噴射装置で構成される。[3] TRWによって開発され、数回エンジンの燃焼試験を行ったTR-106は堅牢で廉価で推力は250,000 ポンドでエンジンの技術の準備を実証した。[4]

総合的に見てロシアのロケットはアメリカのロケットよりもBDBの概念に近い。アメリカのロケットはより近代的で入手し得る最軽量の素材を使用し、許容値が非常に厳しく、専用の部品を多用するので、その結果、高性能ではあるが、高価なものになっている。それらの多くは地上での損傷を避けるために取り扱いに多大な注意を要する。対照的にロシアのロケットはより重く、扱いが容易で強度に余裕があり許容値が緩い。

ビール・エアロスペースは、 2000年、BDB/MCDのコンセプトをさらに発展させアポロ計画以来最大となるBA-2エンジンを開発したが、打ち上げられることなく倒産した。

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創作

BDB (ビッグ・ダム・ブースター)はスティーヴン・バクスターマニフォールド・トリロジーにおいて重要な役割を果たす。[5][6]

脚注

関連項目

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