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Cygwin

WindowsマシンのUnixサブシステム ウィキペディアから

Cygwin
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Cygwin(シグウィン)は、Windows OS上にUNIXライクな環境を提供する互換レイヤーで、自由ソフトウェアである。WindowsでUNIXのソフトウェア資産を活かすことが可能となる。

概要 開発元, 初版 ...

ゲストOSが不要でハードウェア仮想化も行わないため煩雑な作業も無く軽量に動作する[注釈 1]X Window Systemにも対応しGUIアプリも動作する。

似たようなWindows上で動くソフトウェアとして、Mingw-w64/MSYS2が存在する。

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特徴

CygwinはUNIX OS自体を動かすのではなく、WindowsUNIX風に表現し直すソフトと言える。Cygwinはアプリケーションが実行するシステムコールの読み替えだけを行い、WindowsカーネルのAPIを利用する。VMwareVirtualBoxのような仮想マシンではなく互換レイヤーである。

ゲストOSは不要でCPUメモリ周辺機器などのハードウェア仮想化を行わない。このため設定は簡単であり、インストールファイルやメモリ消費量も軽量である。ただし、入出力が遅いという欠点があり大量のデータを扱う用途には向かない。補助的にUNIXツールを使う場合には有用である。

GNU Core UtilitiesといったUNIXの基本コマンドやBashが付属する。また、CygwinのターミナルからはWindowsのバイナリ.exeも呼び出す事ができる。パイプも併用する事で、UNIXアプリとWindowsアプリのコラボレーションが期待できる。

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パッケージ管理

CygwinのインストーラーGUIベース)はパッケージ管理システムとしても利用でき、1万以上の豊富なオープンソースソフトウェアが利用可能である。Cygwinインストール後にもこれを利用してソフトウェア構成変更、インストールアンインストール・アップデートできる。CUIでもパッケージ管理が行えるように、apt-cygというコマンドも用意されている。

ランタイムライブラリ

CygwinはUNIXカーネルそのものを利用するのでは無く、API変換を行ってWindowsカーネルを利用する。

ランタイムライブラリのCygwin1.dllがAPI変換の中核を成している。これはPOSIXシステムコールと同等の機能を提供し、それぞれのプログラムはこれを動的にリンクすることでUNIX上とほぼ同じ動作がWindows上で可能になる。Cygwin用ではないUNIX用プログラムのソースコードも、大幅な変更無しにWindows用に再コンパイルすることが可能となる。

また、Windowsファイルシステムもそのまま扱うことができるため、Windowsで作成したデータとCygwinで作成したデータを混ぜて処理することが出来る。実際にWindowsで割り当てたネットワークドライブへCygwinからアクセス可能である。

その他

Unix System V由来のIPCを利用するアプリケーションのために、サービス(NTサービス)を提供している。Cygwinに付属しているPostgreSQLは、このサービスが提供する共有バッファセマフォを利用して動作する。PostgreSQL自身は、バージョン8.0以降でCygwin依存から脱却し、全面的にWin32ネイティブにソースの書き換えが行われている。

XサーバとしてCygwin/Xが提供されている。

マイクロソフトはWindows Server 2012よりUNIXベースアプリケーション用サブシステムを非推奨とし、代替手段の一つとしてCygwinのPOSIXエミュレーションモードを紹介している[3]

標準CライブラリとしてGNU CライブラリではなくNewlibを用いる[4]。cygwin1.dllがこれを提供する。Cygwinでコンパイルした自作のC/C++言語ソフトをCygwin未インストール環境で動かすにはcygwin1.dllも同梱させる必要がある。

/dev/memの機能は、1.7.22にて打ち切り[5]になった。現状では、この機能を用いたプログラムは動作しない。

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脚注

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注釈

関連項目

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外部リンク

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