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ELF OpenGo

囲碁ソフトウェア ウィキペディアから

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ELF OpenGo(エルフオープン碁)はFacebook AI Researchチーム(FAIR)が開発したオープンソースコンピュータ囲碁ソフトウェア[3]

概要 作者, 初版 ...
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概要

ELF OpenGoはFacebook AI Researchチーム(FAIR)により開発されたソフトウェア。DeepMindが科学雑誌Natureで発表した「AlphaGo Zero」と「AlphaZero」についての論文[4][5]により作られたオープンソースの囲碁思考エンジン(囲碁AI)[6]定石手筋などのヒューリスティクス(経験則)はプログラムに書き込まれず、囲碁の基本的なルールのみがプログラムされている。また、一種類のニューラルネットワークのみを持ち、自己対戦の対局で学習が行われる(AlphaGoはポリシーネットワークとバリューネットワークの2種類で設計されている)。

強化学習には20ブロックx 224フィルターのニューラルネットワークを使用し[6]、2000個のGPUで2週間トレーニングされた。これは、AlphaGo Zeroが使用する20ブロックx 256フィルターよりわずかに小さい(AlphaGo Zeroには40ブロックx 256フィルターのバージョンも存在する)。

Facebookが保有する高い計算資源により、高レベルの棋譜が作られ、それによりニューラルネットワークが強化されている[7][注 1]。AlphaGoの論文と同種のアルゴリズムが使われている[8][9]

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成績

コンピュータ囲碁との対局

Leela Zero

Leela Zeroオープンソースニューラルネットワークも公開されている数少ないコンピュータ囲碁ソフトで、コミュニティーによりニューラルネットワークが常時強化されているため、他の囲碁ソフトとの強さの比較がよく行われる。

Facebookによるテスト対局では、ELF OpenGoがLeela Zeroに対して198勝2敗の成績であったとしている(2018年5月時点)[3][注 2]。Leela Zeroの公式サイトでもELF OpenGoとの比較が行なわれている[10]

CGOS

有志者により、CGOSに登録され、対局が行われている。ELF OpenGoのプログラムがそのままでは動作しなかったこともあり、ELF OpenGoのニューラルネットワークLeela Zeroの形式に変換したものが使われている(ハッシュ値が62b5417b的で登録名がLZ_62b541_ELF_1600[11]2018年5月30日 (2018-05-30)現在、1000対局以上が行われ、イロレーティングが約3940点となっている[12]

プロ棋士との対局

Facebook韓国棋院の協力で韓国のトップ棋士との対局を行った。コミ7目半の中国ルールで、ELF OpenGoは秒読み50秒(NVIDIA Tesla V100を使用)、人間側は時間制限なしで、ELFが14戦全勝した[7]。人間の対局者は金志錫申眞諝朴永訓崔哲瀚であった[3]

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打ち筋

プロ棋士上野愛咲美大橋拓文はインタビューで「ELF OpenGoは囲碁AIの中でも打ち筋が奇抜で特に2019年2月に公開された『v2』は人間には理解しにくい」と語った[13]

市販ソフトでの採用

2019年11月29日に発売された『入神の囲碁』にELF OpenGoが搭載されている[14]。入神の囲碁ではELF OpenGoを含め5種類の囲碁思考エンジン(囲碁AI)が搭載されている。

関連項目

脚注

外部リンク

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