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ビット毎秒

データ転送レートの単位 ウィキペディアから

ビット毎秒
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ビット毎秒(ビットまいびょう、英:bit per second 略記 bps[1])は、データ転送の速度単位であり[2]、1あたり何ビット転送されるかを示す[2]JIS情報処理用語としてはビット速度(bit rate[3])の単位である。インターネット回線や携帯電話回線の通信速度、パーソナルコンピュータと周辺機器間のデータ転送速度などを表示するために使われる[2]。ビーピーエス、ビットパーセカンドとも。

概要 ビット毎秒, 記号 ...

接頭辞(キロメガギガテラなど)を付け、kbps, Mbps,Gbps, Tbpsのように表記する[2]

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記述法

ビット毎秒は、ビット/秒 と書いたり[注釈 1]、英語の"bits per second"を略してbpsb/sなどと書くことがある。通常は小文字で書く。通常は接頭辞をつける。

  • キロビット毎秒(kbps, kb/s) - bpsの103
  • メガビット毎秒(Mbps, Mb/s) - bpsの106
  • ギガビット毎秒(Gbps, Gb/s) - bpsの109
  • テラビット毎秒(Tbps, Tb/s) - bpsの1012

コンピュータの分野ではキロ、メガ、ギガなどの接頭辞を、本来の意味から離れて210倍、220倍、230[注釈 2]の意味として使用することがあるが、ビット毎秒については本来の103倍、106倍、109倍の意味で用いることが多い。

ビット毎秒の「毎秒」を省略して単に「ビット」と呼んだり、「ビット」さえも省略してその上に付く接頭辞だけで呼ぶこともある(「100メガビット毎秒」のネットワーク→「100メガ」ネットワークなど)。

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バイト毎秒との換算法

データ転送レートは、ビット毎秒の代わりにバイト/秒バイト毎秒、アルファベット表記はbを大文字にしてBpsまたはB/s)が使われることがあるが、両者は当然、数値が異なる。通常、1バイトには8ビットのデータが含まれているので、bpsの値を8で割るとBpsの値になる。例を下に記す。

  • ADSLFTTHなどで8Mbps、100Mbpsという表記があったとき、これらをバイト毎秒に換算すると、それぞれ1MBps、12.5MBpsとなる。
  • 1KiBps=8192bps=8.192kbps。1kbpsはおよそ0.122KiBps。

なお、1バイトを8ビットとして扱わない環境もあるので、情報通信の分野においてはバイトという単位を使うことは不適切とされ、常に正確に8ビットを表すオクテットという単位が用いられることが多い。

各分野のビット毎秒

要約
視点

音響

  • 0.6 kbps - 軍用などで、音声を認識するための必要最低限な品質(MELPeなど特別仕様の音声エンコーダを使用した場合)
  • 2.4 kbps - 軍用などで、音声を認識するための品質 (LPC-10e, MELP)
  • 3.45 kbps - 携帯電話で実用化された最低限、PDCハーフレートの音質 (ARIB STD-27 PSI-CELP)
  • 8 kbps - 携帯電話の音質 (G.729 Annex A CS-ACELP)
  • 12.2 kbps - GSM (ACELP)、及び3G (AMR)の音質
  • 32 kbps - 一般的な固定電話、及びPHSの音質 (G.726 ADPCM)。32 kbpsのMP3は「AMラジオ程度の音質」と喩えられる[注釈 3]
  • 48 kbps(ステレオで96 kbps)- FMラジオの音質。48kbpsのMP3は「FMラジオ程度の音質」と喩えられる[注釈 3]
  • 64 kbps - デジタル加入電話 (ISDN)の音質(G.711 μ-law対数量子化圧伸PCM)。高品位符号化ISDNの音質 (G.722 SB-ADPCM)。ワンセグの音声 (HE-AAC) の品質
  • 144 kbps - 地上デジタル放送の音声の品質
  • 232 kbps - YouTubeHD画質モードの最高音質
  • 264.6 kbps - AACの1チャンネル当たりの最大(44.1 kHzの場合)
  • 320 kbps - MP3の最高音質
  • 352 kbps - ATRAC3plusの最高音質 (44.1 kHz / 2 ch)
  • 576 kbps - AACの1チャンネル当たりの最大(96kHzの場合)
  • 640 kbps - Dolby Digitalの最高音質
  • 1.4112 Mbps - オーディオ用CD (CD-DA) の音質(線形量子化非圧縮のリニアPCM
  • 1.5 Mbps - DTSの最高音質。非圧縮・48 kHz・16 bitのステレオ音声の音質
  • 4.6 Mbps - 非圧縮・48 kHz・16 bitの5.1chサラウンド音声の音質
  • 5.6448 Mbps - SACDステレオの音質
  • 6.1 Mbps - 非圧縮・48 kHz・16 bitの7.1chサラウンド音声の音質
  • 16.9344 Mbps - SACDのマルチチャンネル (5.1ch) の音質
  • 18 Mbps - Dolby TrueHDの最高音質(Blu-ray Discの場合)
  • 24.5 Mbps - DTS-HD Master Audioの最高音質(Blu-ray Discの場合)、非圧縮・192 kHz・64 bitのステレオ音声の音質

映像

  • 32 kbps - テレビ電話で話者を認識するために必要最低限な品質
  • 64 kbps - 3G-324M (MPEG-4 Visual+AMR) のテレビ電話の最高品質
  • 128 kbps - ワンセグの動画 (H.264) の品質
  • 1.15 Mbps - ビデオCDMPEG-1動画(映像のみ)の品質
  • 1.374 Mbps - ビデオCDの品質(音声含む)
  • 2 Mbps - YouTubeHD画質モードの最高画質
  • 9.8 Mbps - DVD-Videoに記録できる最高画質
  • 10.08 Mbps - DVD-Videoに記録できる最高品質(音声・字幕データ等含む)
  • 12 Mbps - BS・110度CSデジタル放送の標準放送の品質
  • 15 Mbps - 地上デジタル放送のハイビジョン放送の品質
  • 23 Mbps - BS・110度CSデジタル放送の2Kハイビジョン放送の品質
  • 24 Mbps - AVCHD(H.264+AC-3)の最高品質
  • 54 Mbps - BD-Videoに記録できる最高品質(音声・字幕データ等含む)
  • 55 Mbps - MPEG-2の最高品質
  • 100 Mbps - スーパーハイビジョンH.265/MPEG-H Part 2/HEVC形式で圧縮したときの品質
  • 128 Mbps - Ultra HD Blu-rayに記録できる最高品質(音声・字幕データ等含む)
  • 144 Gbps - スーパーハイビジョンの動画非圧縮時の品質

通信、データ記録媒体、コンピュータ内部の転送 など

この節では、どの程度のビット毎秒が、通信データ記録媒体コンピュータ周辺機器のデータ転送、コンピュータ内部のデータ転送などで使われるか示す。

上の一覧では標準的な装置を掲示したが、各装置で実際に使われている転送レートは異なることがある。たとえば次のような値である。

  • μ-lawA-lawを使用した電話回線は、約64 kbps。
  • DVD - 品質やソースによりビット毎秒が異なるが、通常は1 - 10.08 Mbpsの範囲になる。
  • MD - 通常のMDなら292 kbps(モノラル時146 kbps)、MDLPの場合にはそれぞれLP2=132 kbps、LP4=66 kbps。Hi-MDではさらに選べるビット毎秒が増える。
  • Blu-ray Disc - 36 Mbpsが1倍であるが、映像は2倍速の72 Mbpsまで対応する。
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脚注

関連項目

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