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It Gets Better Project
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It Gets Better(イット・ゲッツ・ベター)は、アメリカの作家・メディア評論家のDan Savageが2010年9月に立ち上げたオンラインビデオチャンネル。ゲイであることを理由にイジメを受けたり、ゲイではないかと同級生に疑われた末に自殺をする10代の青少年が相次いだことを受けて作られた[2][3]。
概要
いじめを受けている10代の青少年に対して、いま置かれている環境は永続的なものではなくより良い未来はある("It Gets Better")というメッセージを成人ゲイから集め伝えることで、若年層LGBTの自殺を防ごうという目的で活動がスタートした[4]。このプロジェクトの反響は大きく、最初の1週間で200本以上のビデオアップロード[5] を記録し、翌週にはYouTubeのチャンネルのアップロード上限650本に達するほどの急速な拡がりをみせた[6]。
その後プロジェクトのウェブサイト「It Gets Better Project」が作成され[6]、成人ゲイだけでなく、多くの著名人を含む様々な性的指向の成人からの3000件を超えるビデオが寄せられている[7]。Savageはプロジェクトの創設に際して、「私はこの問題に直面している子供達にせめて5分だけでも話ができたらと思っている。Billy Lucas(いじめにより15歳で自殺した米国青年)に今の状況が良くなくても、一人孤立してしまっていても、“it gets better(いつかはもっと良くなるよ)”と伝えたかった。」と述べている[8]。
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プロジェクトの拡がり
要約
視点
アメリカ合衆国大統領のバラク・オバマが同プロジェクトに寄稿し、以下のメッセージを寄せた。
私たちは「いじめは人が成長するには避けて通れないただの通過儀礼だ」という神話を打破しなければならない。それは違う。私たちには、学校が全ての子供にとって安全な場所であるように務める義務がある。
そして全ての若い人に向けて伝えたい。もし苦しみを抱えているのなら、助けを差し伸べてくれる思いやりのある大人がいることを知っておいてほしい。 — It Gets Better Project video、2010年10月21日[9]
米グーグル社は、人気ドラマ『glee』の2011年5月3日放送を皮切りに、自社のインターネットブラウザ Chromeの宣伝としてこのプロジェクトを紹介する広告を展開している[10][11]。
このプロジェクトで集められたメッセージを集めた書籍が2011年3月に米E. P. Dutton社より発刊された[12]。
アメリカ合衆国以外の動き
プロジェクトは活動の対象となる特定エリアを設けているわけではないが、活動の始まったアメリカ合衆国からの寄稿者が圧倒的に多い[要出典]。 このプロジェクトはアメリカ合衆国外のキャンペーンにも活動の波を引き起こしている。
フィンランド
フィンランドでは、"Kaikki muuttuu paremmaks"(現地語の"Everything Will Get Better")と題したYouTubeのビデオに同国法務大臣のTuija Braxと同国外務大臣のAlexander Stubbが登場し、ティーンエイジャー向けてセクシャリティに関するメッセージを寄せた[13][14]。
カナダ
カナダの組織 "It Gets Better Canada" は、 Deb Pearce、Rick Mercer、Rex Harrington、Ann-Marie MacDonald、Enza Anderson、Diane Flacks、Brad Fraser、Mark Tewksbury、George Smitherman、Laurie Lynd、テレビ番組1 Girl 5 Gaysのキャストなど多くのカナダ人LGBTの著名人を集め、インタビュー形式で彼らのカミングアウト体験をまとめた12分間のビデオを作成した。 このビデオはTrevor Projectの支持だけでなく、カナダで同様の活動をする2団体 Kids Help PhoneとトロントのLesbian Gay Bi Trans Youth Lineの支持を得た[15]。 同様のビデオはその後 Jian Ghomeshi、Sook-Yin Lee、W. Brett Wilson and Brent Bamburyといった同国内の著名人や数多くのスタッフで構成されたカナダ放送協会の従業員グループからもリリースされ、彼らの直面したセクシャリティ、人種、身体的障害などを理由にした様々ないじめ体験について語った映像がリリースされた[16]。
イギリス
アメリカのプロジェクトに触発され、英国のレズビアン・ゲイ・バイセクシャルのライツ・チャリティStonewallは、学校内における同性愛嫌悪からくる いじめ および差別の撤廃キャンペーン活動の一環として、 "We can make it happen"をキャッチフレーズにした"It gets better... today"というプロジェクトを立ち上げた[17][18][19]。
このプロジェクトには、イギリス首相の デーヴィッド・キャメロン[20] や、他の英国議会議員、英国国防軍のメンバー、学校教師、コメディアン、俳優、テレビ司会者、ジャーナリスト、作家、学生、スポーツ選手、ペアレンツ、DJ、その他の著名人が多くビデオを寄せている。
この英国のプロジェクトには、ケイティ・ペリー、ビヴァリー・ナイト、クリスティーナ・アギレラ、Danny Miller and Marc Silcock、Kieron Richardson、Ian 'H' Watkins、Jon Lee、Amy Lamé、ジョー・マケルダリー、サラ・ウォーターズ、John Amaechi、Skunk Anansie、Stella Duffy[21] など同国外からの著名人の声明が寄せられ、また、 The Co-operative Group[22] やTesco[23] といった企業・団体からも声明が寄せられている。
ヨーロッパ全域関連
欧州委員会の委員の一人で、デジタルアジェンダ担当委員のネリー・クルースは、"It Gets Better Europe"のビデオを収録した[24]。
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寄稿者
要約
視点
このリストには『It Gets Better』へビデオを寄せた著名な人々や団体で、彼らのビデオへの外部リンクや関連引用文と合わせて脚注を含むようにリンクされます。
米国内の著名人
A to D
- Max Adler[25](俳優)
- Candice Accola—キャンディス・アッコラ(女優)
- Julie Benz[26]—ジュリー・ベンツ(女優)
- John Berry[27](合衆国人事管理庁長官)
- Joe Biden[28]—ジョセフ・バイデン(合衆国副大統領)
- Justin Bieber[29]—ジャスティン・ビーバー(歌手)
- Kate Bornstein[30]—ケイト・ボーンスタイン(作家)
- Jeffery Self and Guy Branum[31](俳優)
- Sherrod Brown[32]—シェロッド・ブラウン(合衆国上院議員)
- Michael Buckley[33](インターネット・セレブリティ)
- Joel Burns[34](テキサス州議会議員)
- Margaret Cho[35]—マーガレット・チョー(コメディアン)
- Hillary Clinton[36]—ヒラリー・クリントン(合衆国国務長官)
- Andy Cohen[37](テレビ司会者)
- Chris Colfer[38]—クリス・コルファー(俳優)
- Dane Cook[39]—デイン・クック(コメディアン)
- Chris Crocker[40]—クリス・クロッカー(インターネット・セレブリティ)
- Adrianne Curry[41](モデル)
- Ellen DeGeneres[42]—エレン・デジェネレス(コメディアン)
- Jason Derulo[43]—ジェイソン・デイルーロ(歌手)
- Rebecca Drysdale[44](コメディアン)
- Hal Duncan[45](小説家)
E to K
- Gloria Estefan[46]—グロリア・エステファン(歌手)
- Eve Jeffers[47]—イヴ (ラッパー)
- Jesse Tyler Ferguson and Eric Stonestreet[48](共に俳優)
- Al Franken[49]—アル・フランケン(放送作家)
- Wynter Gordon[50](歌手)
- Tim Gunn[51]—ティム・ガン(ファッションコンサルタント)
- Amy Gutmann[52]—エイミー・ガットマン(政治学者)
- Todrick Hall[53](歌手)
- Anne Hathaway[26]—アン・ハサウェイ(女優)
- Don Harmon[54](イリノイ州議会議員)
- Neil Patrick Harris[55]—ニール・パトリック・ハリス(俳優)
- Darren Hayes[56](歌手)
- Jennifer Love Hewitt[57]—ジェニファー・ラブ・ヒューイット(女優)
- Perez Hilton[58]—ペレス・ヒルトン(テレビパーソナリティ)
- Dave Holmes[59](テレビパーソナリティ)
- Janet Jackson [60]—ジャネット・ジャクソン(歌手)
- Janet Jackson and Larry King[61]—ラリー・キング(ブロードキャスター)
- Valerie Jarrett[62][63](合衆国大統領上級顧問・補佐官)
- Micah Jesse[64](テレビパーソナリティ)
- Jewel Kilcher[65]—ジュエル(歌手)
- Kesha[66]—ケシャ(歌手)
L to R
- La La and Ciara[67]—ラ・ラ(女優)、シアラ(歌手)
- Adam Lambert[68]—アダム・ランバート(歌手)
- Rex Lee[26](俳優)
- Nicole LeFavour[69](アイダホ州議会議院)
- Lizzy the Lezzy[70](アニメーションの人物)
- Joel Madden[71](歌手)
- Jay Manuel[72](メークアップアーティスト)
- Jenny McCarthy[26]—ジェニー・マッカーシー(モデル)
- A. J. McLean[73](ミュージシャン)
- カイル・ディーン・マーシー[74](ミュージカル俳優)
- Rick Mercer[75](コメディアン)
- Jeff Merkley[76](合衆国上院議員)
- Stephanie Miller[77](コメディアン)
- Nicki Minaj[78]—ニッキー・ミナージュ(ラッパー)
- John Nolan[79](歌手)
- Danny Noriega[80](歌手)
- Barack Obama[9]—バラク・オバマ(合衆国大統領)
- Nancy Pelosi[81]—ナンシー・ペロシ(合衆国下院議長)
- John Pérez[82](カリフォルニア州議会議長)
- Katy Perry[83]—ケイティ・ペリー(歌手)
- Patricia Racette and Beth Clayton[84](オペラ ソプラノ歌手と配偶者)
- Zachary Quinto[85]—ザカリー・クイント(俳優)
- Gene Robinson[86](主教)
- Dennis Van Roekel[87](全米教育協会代表)
S to Z
- Dan Savage[88](ジャーナリスト)
- Ken Seeley for Palm Springs High School[89](作家)
- Jake Shears[90]—ジェイク・シアーズ(歌手)
- Ian Somerhalder[26]—イアン・サマーホルダー(俳優)
- Jeffree Star[91](モデル)
- Rob Thomas[92]—ロブ・トーマス(歌手)
- Michael Urie[93]—マイケル・ユーリー(俳優)
- Tom Vilsack[94]—トマス・ジェイムズ・ヴィルサック(合衆国農務長官)
米国内の組織・グループ
- American Institute of Bisexuality[95]
- Actors from Brothers & Sisters[96]—ブラザーズ&シスターズの出演者
- Adobe Systems[97]—アドビシステムズ
- Chicago Gay Men's Chorus[98]
- Cast members of the musical Chicago[99]—ミュージカルシカゴのキャスト
- Children's Hospital Boston[100]—ボストン小児病院
- Cisco Systems[101]—シスコシステムズ
- Cornell University[102]—コーネル大学
- Democratic National Committee[103]—民主党全国委員会
- Electronic Arts[104]—エレクトロニック・アーツ
- Emerson College[105]—エマーソン大学
- Etsy[106]
- Facebook[107]—Facebook
- Gap, Inc.[108]—ギャップ (企業)
- Gay Men's Chorus of Los Angeles[109]
- Google[110][111]—Google
- Heidelberg University[112]—ルプレヒト・カール大学ハイデルベルク
- Ashley Tisdale and other cast members of Hellcats[113]—アシュレイ・ティスデイルとHellcatsのメンバー
- Human Rights Campaign[114]
- Ithaca College[115]
- Cast and crew of Jersey Boys National Tour[116]—ミュージカルJersey Boysのキャストとスタッフ
- Kenyon College Queer Women's Collective[117]—ケニオン大学女性同性愛者グループ
- LinkedIn[118]—LinkedIn
- London Gay Men's Chorus[119][120]
- Lonely Planet[121]—ロンリープラネット
- Marymount Manhattan College [122]
- Microsoft Corporation[123]—マイクロソフト
- New York City Gay Men's Chorus[124]
- NOH8 Campaign[125][126]
- Occidental College[127]—オクシデンタル大学
- Pixar Animation Studios[128]—ピクサー・アニメーション・スタジオ
- Princeton University[129]—プリンストン大学
- Cast of Priscilla Queen of the Desert[130]—ミュージカル『プリシラ』のキャスト
- Razorfish Inc.[131]
- Salt Lake City Public Library[132]—ソルトレイクシティ
- Shady Ladies: Gay Softball World Series Champions 2010[133]—Shady Ladies:Gay Softballのワールドシリーズ2010年チャンピオン
- Members of the Sisters of Perpetual Indulgence[134]—Sisters of Perpetual Indulgenceのメンバー
- Smith College[135]—スミス大学
- Sony Pictures Entertainment[136]—ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
- Telus[137]—テラス (企業)
- The College of William & Mary[138]—ウィリアム・アンド・メアリー大学
- Twin Cities Gay Men's Chorus[139]
- University of Akron[140]
- University of Alabama[141]—アラバマ大学
- University of California, Los Angeles[142]—カリフォルニア大学ロサンゼルス校
- University of Cincinnati[143]—シンシナティ大学
- University of Idaho Gay Straight Alliance[144]—アイダホ大学ゲイ・ストレート・アライアンス
- University of Michigan Law School[145]
- University of San Diego[146]—サンディエゴ大学
- University of Southern California's LGBT and Allied Community[147]—南カリフォルニア大学LGBT・アライド・コミュニティ
- University of Virginia[148]—バージニア大学
- Ursinus College Gay-Straight Alliance[149]
- Wellesley College[150]—ウェルズリー大学
- Western Washington University[151]
- White House staff[152]—ホワイトハウス
- Cast of Wicked[153]—ミュージカルウィキッドのキャスト
- Yahoo![154]—Yahoo!
- Yale University[155]—イェール大学
- Youth Pride Chorus[156]
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関連項目
参照
参考文献
外部リンク
Wikiwand - on
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