トップQs
タイムライン
チャット
視点
SARSコロナウイルス
一本鎖プラス鎖RNAウイルスの一つ ウィキペディアから
Remove ads
SARSコロナウイルス(サーズコロナウイルス、英: Severe acute respiratory syndrome coronavirus, SARS-CoV)は、一本鎖プラス鎖RNAウイルスで、SARS関連コロナウイルス (SARSr-CoV) に属するコロナウイルスである。中華人民共和国から発見され2003年に流行した重症急性呼吸器症候群 (Severe acute respiratory syndrome = SARS) の病原体として同定された。通称 SARSウイルス。飛沫感染により広がるとみられている。
![]() |
Remove ads
感染状況
当初、中国政府の対応の遅れ[1]により中華人民共和国外でも多数の感染者と死者が確認された。その後もアジアやカナダ、アメリカ合衆国を中心に感染拡大、2003年3月12日に世界保健機関(WHO)からグローバルアラートが出され、同年7月5日に終息宣言[2]が出されるまで、32の地域と国にわたり8,000人以上の感染者を出した。研究結果によると60歳以上の致死率は50%を超えていたと発表されている[3]。
また、日本での感染者は確認されなかった。感染は終息しているものの、SARSコロナウイルスに効果があるワクチンは2023年現在でも開発されていない[3]。
症状
感染後、数日間は無症状のままだが、徐々に発熱や咳、筋肉痛のような痛み、痺れが現れるとされている。病状とともに進行するリンパ球減少、血小板減少、APTTの延長、LDH上昇、血清電解質の異常などが複数の研究により報告されている[4]。
患者の早期発見と隔離、接触者の隔離や検疫以外に有効な予防措置がない。呼吸器感染症の一般的な予防策としては、マスク着用や手洗いとうがい、消毒をこまめにする方法がある[3][4]。
状況推移
中華人民共和国広東省を起点とし、2003年3月頃から大流行の兆しを見せ始めた。重症急性呼吸器症候群の原因が『新種のウイルスである』可能性は、2002年11月頃から指摘されていた。
- 2003年
- 3月下旬、中華民国(台湾)のテレビ報道で「謎の新病発生」と報道される。
- 3月27日、香港大学の研究チームがSARSの原因が新種のコロナウイルスと特定したと発表(コッホの四原則に適合)。
- 4月1日、世界保健機関 (WHO) はコロナウイルスが主な原因との見解を公表。
- 4月10日、SARS患者から検出されたコロナウイルスの遺伝子配列が、既知の種のものとは大きく異なっているとのベルンハルト・ノッホ研究所(ドイツ)等による解析結果が発表された。
- アメリカ疾病予防管理センター (CDC) は、世界各地のSARS患者からほぼ同じ遺伝子配列のコロナウイルスを検出し、これが原因である可能性が高いことを発表した。
- オランダのエラスムス大学の研究チームが、SARS患者から分離された新コロナウイルスをサルに投与する方法で、SARSの原因であることを検証した。
- 4月16日、WHOはSARSの原因が新種のコロナウイルスと確認されたと発表、これをSARSコロナウイルスと命名した。
- 7月5日、WHOはSARS封じ込め成功を発表[5][2]。
- 2004年以降
脚注
参考文献
関連資料
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads