ハリー・S・トルーマン大統領暗殺未遂事件

ハリー・S・トルーマン大統領暗殺未遂事件（ハリー・S・トルーマンだいとうりょうあんさつみすいじけん、英: Attempted assassination of President Harry S. Truman）は、1950年11月1日にアメリカ合衆国大統領ハリー・S・トルーマンがブレアハウスで滞在中にプエルトリコの独立運動家2人に暗殺計画を企てられ、シークレットサービス1人と独立運動家1人が死亡した暗殺未遂事件。

ハリー・S・トルーマン大統領暗殺未遂事件
事件現場のブレアハウス（写真は2006年）
標的	ハリー・S・トルーマン
日付	1950年11月1日
攻撃側人数	2人
武器	銃
死亡者	レスリー・コッフェルトシークレットサービスと容疑者のグリセリオ・トッレソラ
負傷者	オスカー・コラゾ
犯人	グリセリオ・トッレソラとオスカー・コラゾ
動機	プエルトリコを独立させるため
対処	オスカー・コラゾに死刑判決。（最終的に終身刑に減刑、後に釈放

概要

1950年11月1日、アメリカ合衆国大統領ハリー・S・トルーマンはホワイトハウスの改築工事のためブレアハウスで滞在中にプエルトリコの独立運動家2人がトルーマンが居た2階に向けて発砲しようとした。しかし、銃には弾丸が装着されていなかったため発砲はできなかった。その後事態にきづいたシークレットサービスレスリー・コッフェルトが現場に急行した。その後にコフェルトと独立運動家2人の「シークレットサービス最大の銃撃戦」がおきた。コフェルトは犯人1人を死亡させたが返り討ちにあいコッフェルトはシークレットサービスの任務中に死亡した唯一の人物といわれた。事件が発覚後にハリー・S・トルーマン大統領はこの事件に恐怖はなかったとコメントをのこした

レスリー・コッフェルト

事件後

ハリー・S・トルーマンとディーン・アチソン国務長官はオスカー・コラゾをプエルトリコに強制送還させた。犯人は死刑判決だったがトルーマンによって終身刑に減刑、1979年にジミー・カーター大統領はさらに減刑し犯人は1994年に死去した。ブレアハウスの中ではコフェルトを記念する記念碑が設置された。

容疑者

グリセリオ・トッレソラ

グリセリオ・トッレソラは、1925年7月19日、プエルトリコ中央部で生誕した。当時のプエルトリコはアメリカ領であり、政治地位に対する不満が高まっていた。トッレソラは、独立運動を指揮し、当時トルーマンが滞在中であった、ブレアハウスに侵入した。しかしシークレットサービスのレスリー・コッフェルトと鉢合わせとなり銃撃戦となり、コッフェルトを殺害した。しかしトッレソラ自身もコッフェルトによる反撃にあい25歳という若さで死亡した。

オスカー・コラゾ

1914年1月20日、プエルトリコ北部で生誕した。彼はプエルトリコの独立のすばらしさ、必要性をアメリカ合衆国に知らせるためにグリセリオ・トッレソラと協力し、事件を引き起こした。彼もコッフェルトに胸を銃撃されており、重症を負っていたが生還し、逮捕された。最終的に死刑判決を受けたが被害者のハリー・S・トルーマンに終身刑に減刑、1979年にジミー・カーターによって仮釈放され、^[1]プエルトリコで80歳で死去した。^[2]