やらせ
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やらせとは、事実関係に作為・捏造をしておきながらそれを隠匿し、作為などを行っていない事実そのままであると(またはあるかのように)見せる・称することを言う。政治でもよく用いられ、政治学の「やらせ」の定義は事実関係の作為・捏造というよりは、支持調達のための演出に焦点をあてており、「社会的支持の調達を権力的な情報操作によって達成するために、共同目的をもつ者を利用して、支持調達のための第三者に対する社会的な演出」とされる[1]。一般的に片仮名で「ヤラセ」とも表記される。
日常生活、商業(例えば、さくらによる偽の行列)活動、政治(例えば、やらせ質問)過程においても「やらせ」は多くみられてきたが、それらが対象化(認知化)されてきたおおむねのは21世紀に入ってからであり、「やらせ」という言葉は20世紀までは新聞やテレビなどメディアにおいて行われるやらせを指すことが多かった。やらせは、倫理的な問題のみならず犯罪行為にまでエスカレートすることが多いため、やらせを行うことで、その番組だけでなく放送局そのものの社会的な評価まで著しく下がる傾向にある。視聴者やスポンサーからの信用もなくなり、結果的に番組自体の終了につながることになる。
政治的には「やらせ」は古今東西で見られる手法であり、その技法の成否は個人(演出者、協力者)の能力や政治的舞台にも左右される。やらせの認知件数が少ないことは、やらせが現実に少ないことを意味しない。