アメリカ合衆国の経済
ウィキペディア フリーな encyclopedia
アメリカ合衆国の経済(アメリカがっしゅうこくのけいざい、英: Economy of the United States)は、名目GDP換算で世界最大、購買力平価GDP換算で世界第2位の国民経済で、その動向は国際経済に大きな影響を及ぼしている。現在のアメリカ経済は、活発な資本投入、低い物価上昇率と堅調な金融市場を背景に経済成長を続けている。
さらに見る アメリカ合衆国の経済, 通貨 ...
アメリカ合衆国の経済 | ||
---|---|---|
通貨 | アメリカ合衆国ドル (USD) | |
会計年度 | 10月1日 - 9月30日 | |
貿易機関 | NAFTA、WTO、OECD、G7、G20、APEC | |
経済統計 | ||
名目GDP | 20.41兆ドル(第1位、2020年) | |
GDP(PPP) | 18.56兆ドル(第2位、2016年) | |
実質GDP成長率 | 4.2%(2014年第2四半期)[1]/ 2.5% (2013年第4四半期) | |
一人当りGDP | 55,904ドル(2015年) | |
部門別GDP | 農業 (1.2%)、工業 (19.0%)、サービス業 (80.0%) | |
インフレ率(CPI) | 2.1%(2014年2月) | |
貧困線を下回る貧困層の人口 | 14.5%(2013年) | |
労働人口 | 1億5608万人(2014年6月) | |
部門別労働人口 | 第一次産業 (58万人 0.45%)、第二次産業 (2130万人 16.23%)、第三次産業 (1億939万人 83.33%)(2004年) | |
失業率 | 6.1%(2014年8月) | |
主要工業部門 | 機械、電子部品、コンピューター、自動車、石油科学、食品 | |
貿易 | ||
輸出 | 1.50兆ドル f.o.b.(2015年) | |
主要輸出相手国 | カナダ19.1% メキシコ 14.8% 中国 7.4% 日本 4.2% イギリス 3.2% (2013年)[2] | |
輸入 | 2.31兆ドル c.i.f.(2015年) | |
主要輸入相手国 | 中国 18.4% カナダ 14.9% メキシコ 12.5% 日本 5.8% ドイツ 5.3% (2013年)[2] | |
財政状況 | ||
国家借入金 | 11兆7000億ドル (2009年8月) | |
海外債務 | 13兆6418億700万ドル (GDPの95.6%、2008年第4四半期) | |
歳入 | 2.77兆ドル(2013年) | |
歳出 | 3.45兆ドル(2013年) | |
経済援助 | ODA 480億ドル(GDPの0.03%、2012年) | |
閉じる
主要な産業は、そのほとんどがサービス業に分類される。先端科学や新技術を背景にした製造業、企業化され規模の経済を利点に持つ農業にも強みを持つ。豊富な資源を国内に持つが、消費量が多いため、原油などの輸出国である。移民受け入れなどを背景に、先進国の中では人口増加率が高く、住宅建設などの内需が強い。一方、所得や資産の格差は次第に拡大している。
アメリカ経済は世界最大の市場でもあるため、世界中の国がアメリカへ向けて輸出をしている。原油などの資源をはじめ、自動車、衣類、電子機器などの工業製品を大量に輸入している。一方で、穀物などの食料、情報機器、ソフトウェア、映画、物流・金融サービスなどを輸出している。貿易収支の赤字は、サービス収支の黒字を大きく上回り、利子や配当の支払いも加えた経常収支は大きな赤字となっている。アメリカの経常収支赤字は、裏返しでアジア諸国や欧州諸国の経常黒字となっており、それらの国々からアメリカへ資本が還流しているため、資本収支は黒字である。
1970年代末から長く経常赤字の状態を継続したため1986年に純債務国となった。2022年現在[いつ?]、世界最大の債務国家である。