エビオン派
初期キリスト教会時代の教派の一つ / ウィキペディア フリーな encyclopedia
エビオン派(Ebionites)は、禁欲などが特徴の、初期キリスト教会時代の宗派の1つである。ヘブライ語で「貧しい者」を意味する「evyonium」が名の由来である。ユダヤ人キリスト教徒の一部(?)で自らを貧しい者(エビオン)と称した一派の説である。このエビオン派はトーラーを守り、禁欲的であったといわれ、3世紀から4世紀には消滅した。イエスはナザレのヨセフとイエスの母マリアとの子で、初めから神性があったわけではなく、洗礼を受けた際にキリストになった、としてパウロの説にある処女懐胎やキリストの神性を否定する[1]。この宗派の反パウロ思想は偽クレメンス文書にも見られる[2]。