オール・シングス・マスト・パス (曲)
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「オール・シングス・マスト・パス」(All Things Must Pass)は、ジョージ・ハリスンの楽曲である。1970年11月に発売された同名のアルバムに表題曲として収録された。ビリー・プレストンが1970年に発売したアルバム『エンカレッジング・ワーズ』に「All Things (Must) Pass」というタイトルで収録された楽曲で、1969年1月にビートルズは本作のリハーサルを行っていたが、アルバム『レット・イット・ビー』には未収録となった。1968年末にニューヨークのウッドストックで過ごした後、ザ・バンドとの共同作業による音楽制作からの影響を反映した楽曲となっている。歌詞は、ティモシー・リアリーの詩「All Things Pass」からインスピレーションを受けている。
「オール・シングス・マスト・パス」 | ||||||||||||||||
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ジョージ・ハリスンの楽曲 | ||||||||||||||||
収録アルバム | 『オール・シングス・マスト・パス』 | |||||||||||||||
英語名 | All Things Must Pass | |||||||||||||||
リリース | 1970年11月27日 | |||||||||||||||
ジャンル | フォークロック | |||||||||||||||
時間 | 3分47秒 | |||||||||||||||
レーベル | アップル・レコード | |||||||||||||||
作詞者 | ジョージ・ハリスン | |||||||||||||||
作曲者 | ジョージ・ハリスン | |||||||||||||||
プロデュース |
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本作は、ハリスンの最高傑作の1つとされているが、他のビートルズのメンバーに拒絶されたことから、伝記作家や批評家からは批判的な評価を受けている。音楽評論家のイアン・マクドナルド(英語版)は、本作について「ビートルズが録音しなかった最も生意気な曲」[1]と評し、作家のサイモン・レングは「おそらくビートルズのソロ作品で最も偉大な曲」[2]と評している。フィル・スペクターとの共同プロデュースによる楽曲で、オーケストラ・アレンジを手がけたジョン・バラム(英語版)のほか、リンゴ・スター、ピート・ドレイク(英語版)、ボビー・ウィットロック、エリック・クラプトン、クラウス・フォアマンらがレコーディングに参加した。
ビートルズによる正式なレコーディングは行われていないが、1969年にハリスンが録音したデモ音源が1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』に収録されている。アルバム『オール・シングス・マスト・パス』のセッションでの初期バージョンは、2012年に発売された『Early Takes: Volume 1』に収録されている。ポール・マッカートニーは、2002年11月に行われたハリスンの追悼コンサート『コンサート・フォー・ジョージ』で本作を演奏。この他、ジム・ジェイムズ(英語版)、ザ・ウォーターボーイズらによってカバーされた。