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カシオペヤ座ρ星(カシオペヤざローせい、Rho Cassiopeiae、ρ Cas)は、カシオペヤ座の方角にある黄色極超巨星である。ガイア計画の第2回公開データの年周視差を元に算出される太陽系からの距離は約3,400光年。黄色極超巨星は、宇宙でも最も珍しい恒星のタイプの1つであり、銀河系全体でわずか7個しか知られていないが、カシオペヤ座にはこの恒星の他に、カシオペヤ座V509星もある[4]。カシオペヤ座ρ星は単独星であり、SRD型の半規則型変光星に分類される[5]。
カシオペヤ座ρ星[1] Rho Cassiopeiae | ||
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星座 | カシオペヤ座 | |
見かけの等級 (mv) | 4.59[1] 4.1 - 6.2(変光)[2] | |
変光星型 | SRD[2] | |
位置 元期:J2000.0[1] | ||
赤経 (RA, α) | 23h 54m 23.0339951270s[1] | |
赤緯 (Dec, δ) | +57° 29′ 57.766930774″[1] | |
赤方偏移 | -0.000181[1] | |
視線速度 (Rv) | -54.30 km/s[1] | |
固有運動 (μ) | 赤経: -5.449 ミリ秒/年[1] 赤緯: -2.613 ミリ秒/年[1] | |
年周視差 (π) | 0.9470 ± 0.2021ミリ秒[1] (誤差21.3%) | |
ρ星の位置
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物理的性質 | ||
半径 | 450 R☉ | |
質量 | 40 M☉ | |
自転速度 | 29 km/s[3] | |
スペクトル分類 | G2_0 [1] | |
光度 | 550,000 L☉ | |
表面温度 | 7,500 ± 200 K | |
色指数 (B-V) | +1.22[3] | |
色指数 (U-B) | +1.12[3] | |
色指数 (R-I) | +0.74[3] | |
金属量 | 110% Sun | |
他のカタログでの名称 | ||
カシオペヤ座7番星[1] BD +56 3111[1] FK5 899[1] HD 224014[1] HIP 117863[1] HR 9045[1] SAO 35879[1] |
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■Template (■ノート ■解説) ■Project |
この恒星は1603年にヨハン・バイエルが著した星表『ウラノメトリア』に収録されており、バイエル符号が与えられている。ジョン・フラムスティードが1712年に著した星表では、恒星は星座ごとに赤経の順に並べられ、この恒星には、カシオペヤ座7番星というフラムスティード符号が与えられている。
カシオペヤ座ρ星の光度は不安定で、4.1等から6.2等まで変光する[2]。1946年には6等級まで暗くなり、温度は約4000Kまで下がった[6]。同様の爆発は1893年にも記録されており、カシオペヤ座ρ星はこのような爆発を約50年おきに繰り返していることが示唆される。この爆発は、2000年から2001年に再び起こり、地球質量の約1万倍[6]、太陽質量の約3%に当たる物質を吹き飛ばし、これまで知られる最大のアウトバーストの1つとなった。この数か月のうちに7,000 Kから4,000 Kまで温度が低下しているのが観測された[7]。2013年にはシェルの放出によって、スペクトルの劇的な変化と、可視波長での0.5等級の減光が生じた[8]。
これらの観測結果は、カシオペヤ座ρ星が核燃料のほとんどを消費し尽くしている証拠であり、既に超新星爆発しているがその光はまだ地球に届いていないか、近い未来に超新星爆発すると考えられている。近年の観測では爆発が同じ間隔で起こり続けていることから、この恒星は、これから1万年の間に太陽質量の20倍を失うと推定されている[9]。
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