カダルカ
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カダルカまたはガムザは赤ワイン用の暗色の皮をもつブドウ品種。長い歴史を持ち、ハンガリー、ルーマニアおよび"Гъмза" ガムザとして知られるブルガリアで有名である[1]。かつてはハンガリーのキュヴェの赤ワインであるエグリ・ピカヴェール(英語版)(エゲルの牡牛の血の意)の重要な構成要素であったが、ハンガリーの葡萄園では衰退し、ブラウフレンキッシュとブラウアー・ポルトギーザーに置き換えられてきた[2]。それ以外のほとんどの東ヨーロッパ諸国で栽培されており、"カダルカ"あるいは"スカダルスカ"として知られている[3]。
カダルカはしばしばハンガリーが起源と言われている[4]。別の仮説では、アルバニアとモンテネグロ国境にかかる位置に存在するシュコダル湖に由来すると考えられているシュコダルスコ種が関係していると考えられている[2]。
最近の研究では[5]、カダルカの交配親のどちらか一方はトルコのクルクラーレリ栽培地域のストランジャ山地(英語版)に生育するトルコのワイン用品種パパスカラス(英語版)であると主張されている。
カダルカワインは深く容易に識別できる味、深いアロマ、暗いあるいはやや暗い液色によって特徴付けられる。カダルカはエグリ・ピカヴェールのようなキュヴェのワインでしばしば使用され、テーブルワインにもまた使用されている。最も良質なカダルカはハンガリーのワイン生産地域であるセクサールドとヴィラーニー(英語版)で栽培されたものである。
ブルガリアでは、ガムザはほとんどが北西および北部生産地域であるドナウ平原(英語版)で栽培されている。数十年前までは、これらのブルガリアのブドウ生産地域ではガムザが主要な栽培品種であった。ガムザの主な特徴は小さくほぼ球形の実からなる大きいながらコンパクトな房であり、濃い青色から黒色の色調である[1]。