カヴァーデイル・ペイジ
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カヴァーデイル・ペイジ(英語:Coverdale-Page)は、デイヴィッド・カヴァデールとジミー・ペイジによるプロジェクトであり、唯一発表されたスタジオ・アルバム。
『カヴァーデイル・ペイジ』 | ||||
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カヴァーデイル・ペイジ の スタジオ・アルバム<meta itemprop='albumReleaseType' content='アルバム' /> | ||||
リリース | ||||
ジャンル | ハードロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
EMI(オリジナル盤) パーロフォン/WMG(リイシュー盤) ゲフィン Sony Records | |||
プロデュース |
ジミー・ペイジ デイヴィッド・カヴァデール マイク・フレーザー | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
カヴァーデイル・ペイジ アルバム 年表 | ||||
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当時のカヴァデールとペイジのアーティスト契約先のゲフィン・レコードのA&Rマン、ジョン・カロドナー(アトランティック時代にフォリナー、AC/DCなどを販売促進)の提案によって持ちかけられたプロジェクト。
カヴァデールとペイジとは、ペイジとしてはポール・ロジャースと組んだザ・ファーム以来となる本格的なバンド活動となり、カヴァデールにとってはホワイトスネイクでもうかがえたレッド・ツェッペリン色が映えた作品。
このアルバムが制作される以前、ペイジはロバート・プラントらとレッド・ツェッペリン再結成に向けて意欲的であったが、結局プラントの拒絶により頓挫。その後「デヴィッド・カヴァデールを起用してアルバム制作に突入」の報が入ると、双方のファンは色めき立った。
ペイジはレッド・ツェッペリンほどの巨大な成功や評価を得られない状態が続いており、片やカヴァデールはそのレッド・ツェッペリンと同時代に活躍したディープ・パープルの(3代目)ボーカリストであり、その後のホワイトスネイクでは「ロバート・プラントの猿真似」と揶揄されるようなパフォーマンスが見受けられたため、この両名が伝説のバンドの業績を台無しにするのではないかという危惧を抱いたためである。その一方で、1970年代を代表するロックバンドであるレッド・ツェッペリンを創り上げたペイジとホワイトスネイクで大きな成功を収めた記憶も新しいカヴァデールとの合体ということで非常に期待されていたことも事実である。
ペイジはレッド・ツェッペリン解散後は同じ方法論を踏襲せずにいたが、本作でそれを復活させた。全盛期を彷彿とさせるギタープレイと曲作りを見せ、精彩を取り戻してみせた。しかし1993年9月、ペイジはロバート・プラントからMTVアンプラグドでの共演を依頼され、このプロジェクトは日本での公演のみ行われ、その後解体されることが決定された。コンサート自体は成功を収め、カヴァデールは「ロックン・ロール」などレッド・ツェッペリンの楽曲をハイトーン・ヴォイスを駆使して見事に歌い上げ、また、フリルの付いた白いブラウスを着用するなど、ホワイトスネイクとはまた異なる華麗な印象を与えた。カヴァデールは、正式のライブ・ビデオを撮ることができなかったとひどく悔やんでいる。
本作はレッド・ツェッペリン以降のペイジのキャリアでは最も成功した作品であり、USのRIAAの記録で50万枚、日本で15万枚、UKで6万枚を売った。アルバムからは"Pride and Joy", "Shake My Tree", "Take Me for a Little While", "Take a Look at Yourself" そして "Over Now"の以上5曲がシングルカットされた。
本作にも参加したデニス・カーマッシ、Guy Pratt、Brett Tuggleらがサポート・メンバーによって日本公演のみが行われ、追加公演も行われる盛況であった。プロジェクト解体後、ペイジはロバート・プラントとのアンプラクド・プロジェクト、カヴァデールは自身のホワイトスネイク再稼働へとそれぞれ活動の場を移した。