コモンウェルス (米国州)
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この項目では、米国本土の州について説明しています。その他の用法については「コモンウェルス (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
コモンウェルス(英: commonwealth)は、アメリカ合衆国を構成する一部の州が、その政治的地位を指して用いる表現であり、通常、日本語では他の州の state と同じく「州」と訳される。米国において、同様に「コモンウェルス」と表現される自治連邦区(プエルトリコ、北マリアナ諸島)や、イギリス連邦系の国々に関する用語法とは意味が異なる。
アメリカ合衆国を構成する州のうち、ケンタッキー州[1]、マサチューセッツ州[2]、ペンシルベニア州[3]、バージニア州[4] の4州は、州憲法で自らを「コモンウェルス (Commonwealth)」であると規定している。こうした規定は、合衆国憲法の規定に何らの影響を及ぼすものではなく、各州政府が「government based on the common consent of the people(人民が共有する合意に基づく政府)」であることを強調した表現であり[5]、それ以前のイギリス国王から与えられた王領植民地という地位に対置される概念であった。この文脈における「コモンウェルス (Commonwealth)」とは、民衆の「共通の (common)」「富 (wealth)」ないし「福祉 (welfare)」を意味し[6]、共和国 (republic) を意味する古い用語であった(17世紀の用例である Commonwealth of England イングランド共和国を参照)。