ダレク族の誕生
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「ダレク族の誕生」(ダレクぞくのたんじょう、原題: Genesis of the Daleks)は、イギリスのSFテレビドラマシリーズ『ドクター・フー』シーズン12の4番目のストーリーである。イギリスでは1975年3月8日から4月12日にかけて放送され、日本では1989年8月2日から9月6日にかけてNHK BS2の衛星こども劇場枠で放送された[1]。なお、日本では前話 The Sontaran Experiment が放送されなかったため、前々話「宇宙の箱舟」の次に放送されることとなった。
ダレク族の誕生 Genesis of the Daleks | |||
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『ドクター・フー』のエピソード | |||
話数 | シーズン12 第4話 | ||
監督 | デイヴィッド・マロネイ | ||
脚本 | テリー・ネイション | ||
制作 | フィリップ・ヒンチクリフ | ||
初放送日 | 1975年3月8日 - 4月12日 1989年8月2日 - 9月6日[1] | ||
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ドクター・フーのエピソード一覧 |
本作では、4代目ドクターとサラ・ジェーン・スミス、ハリー・サリバンの3人がタイムロードにより惑星スカロへ派遣された。これは将来宇宙を支配する種族に成長するダーレクの創造を止めるためであった。
テリー・ネイションの提出したアウトラインがこれまでのダーレクの物語と似ていたため、「ダレク族の誕生」は元々プロデューサーのバリー・レッツと脚本編集テランス・ディックスに委託されていたが、ディックスはダーレクの起源に迫る物語を書くようディックスに促した。本作では奇抜な姿をしたダーレクの創造主ダヴロスが導入された。脚本はレッツとディックスの後継者たるプロデューサーのフィリップ・ヒンチクリフと脚本編集ロバート・ホームズに手渡され、彼らがオリジナルの脚本に変更を加えて暗いトーンを与えた。ネイションはナチスのイメージを持ってダーレクを制作しており、テーマをその誕生にまで拡張した。また、本作には虐殺とタイムトラベルに関わる倫理的な問題も盛り込まれた。1975年1月と2月に撮影され、ロケ地はサリーのベッチワース(英語版)であった。
「ダレク族の誕生」の視聴者はエピソード1で1070万人にのぼり、最終エピソードでは910万人、最も視聴者が少ないエピソード3で850万人だった。放送以来最も評価の高い作品の1つとして広く称賛されている。本作は1976年にディックスが小説化して総集編レコードが1979年にリリースされ、VHSが1979年、DVDが2006年にリリースされた。