トルデシリャス条約
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トルデシリャス条約(トルデシリャスじょうやく、ポルトガル語: Tratado de Tordesilhas, スペイン語: Tratado de Tordesillas)は、1494年6月7日にスペイン帝国とポルトガル王国の間で結ばれた条約[1]。
概要 トルデシリャス条約 トルデシリャス条約の条文 トルデシリャス条約(紫)とサラゴサ条約(緑)の境界線, 署名 ...
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1492年、コロンブスが西大西洋のアジア大陸と思われる地域に到達したことで、ポルトガルとスペインの不安定な関係が危ぶまれた。ジョアン2世が西方への航海のために艦隊を準備しているという知らせを受け、スペイン国王とスペイン女王は新しく発見された土地の所有権と統治権をめぐって外交協議を開始した[2]。スペインとポルトガルの代表団は1493年4月から11月まで会合を開き議論を重ねたが、合意には至らなかった。
スペイン国王とスペイン女王はスペイン人で前バレンシア行政官であり、ナポリ王との紛争中であったローマ教皇アレクサンデル6世を使って、「新世界」における紛争をスペインにとって有利に解決するため、教皇アレクサンデル6世に先行する勅書を上書きするように要請した[3]。当時のカメラ・アポストリカ(教皇庁の行政システムにおける中央財政委員会)はスペイン裁判所の延長線上にあるようなもので、ポルトガルの請求権を事実上清算する勅書を次々と確保した[4]。
こうした成立上の経緯から1493年の教皇アレクサンデル6世の教皇勅書インテル・カエテラには、ポルトガルとスペインの双方とも全く注意を払わなかった[4]。その代わりに1494年にはトルデシリャス条約を交渉、締結した[5]。