ナビロン
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ナビロン (Nabilone) は、制吐薬として、また神経因性疼痛のための補助の鎮痛剤として治療上用いる合成カンナビノイドである。大麻の主要な化学物質 (THC) を模倣する合成のカンナビノイドである。化学的に、ナビロンは自然に存在するCannabis sativa L中に見られる活性成分に似ている[1]。
概要 IUPAC命名法による物質名, 臨床データ ...
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
Drugs.com | monograph |
MedlinePlus | a607048 |
胎児危険度分類 |
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法的規制 |
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投与経路 | 経口 (PO)- capsule |
薬物動態データ | |
生物学的利用能 | 20% after first-pass by the liver |
血漿タンパク結合 | similar to THC (+/-97%) |
半減期 | 2 hours, with metabolites around 35 hours. |
識別 | |
CAS番号 | 51022-71-0 |
ATCコード | A04AD11 (WHO) |
PubChem | CID: 5284592 |
DrugBank | DB00486 |
ChemSpider | 4447641 |
UNII | 2N4O9L084N |
KEGG | D05099 |
ChEMBL | CHEMBL947 |
化学的データ | |
化学式 | C24H36O3 |
分子量 | 372.541 g/mol |
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カナダ、アメリカ合衆国、イギリス、及びメキシコでは、ナビロンはセサメット (Cesamet) という商品名で販売される。1985年にアメリカ食品医薬品局 (FDA) によって、従来の制吐薬に反応しなかった化学療法誘発性の吐き気と嘔吐の治療に対し承認された。1985年にFDAによって承認されたが、薬は2006年にアメリカ国内で販売され始めた。またエイズ患者の食欲不振(英語版)と体重減少の治療に承認されている。
正式な適応症ではない(メキシコを除く)が、ナビロンは補助療法として慢性的な疼痛管理に広く用いられている。多くの試験と事例研究が、線維筋痛症[2]や多発性硬化症[3]のような病気に対する様々な恩恵を証明している。