ルミネセンス
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ルミネセンス(luminescence)とは、物質が電磁波の照射や電場の印加、電子の衝突などによってエネルギーを受け取って励起し、低いエネルギー状態の分布数に対する高いエネルギー状態の分布数の比が熱平衡状態のときと比較して大きい状態にされたときに起きる自然放出による発光現象およびその光を指す。ルミネッセンスまたは冷光とも呼ばれる[1]。
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励起源からのエネルギーの供給を絶つとすぐに発光も止まる物を蛍光、残光を持つ物を燐光と呼ぶが、両者の区別はあまりはっきりしていない。両者をまとめて蛍光と呼ぶこともある。化学的には励起一重項からの失活に伴う発光を蛍光と呼び、三重項からの失活に伴う発光を燐光と呼び区別している。一般的に三重項は寿命が長く、励起一重項よりもエネルギー準位が低いため、燐光の波長は長くなる。
物性物理の分野ではこのルミネセンスのスペクトルや強度を調べることにより物質の性質が分かるため、様々な測定に用いられる。
なお、熱平衡状態の物質が光を発する現象は黒体放射である。また、低いエネルギー状態の分布数に対する高いエネルギー状態の分布数の比が1以上となる反転分布状態においては、誘導放出による光の増幅が起きる。