山麓緩斜面
ウィキペディア フリーな encyclopedia
山麓緩斜面(さんろくかんしゃめん、英: pediment)は、基盤岩が非常に緩やかな傾斜(0.5°-7°)をもつ地形である[1]。乾燥地帯において斜面や断崖(英語版)の後退(英語版)の過程でできるが[2]山が侵食されなくなっても残ることもある[1]。大雨が降ると層流が地表面を侵食する[1][2]。斜面後退プロセスでは河川作用によって表面に堆積した礫が洗い流される。砂漠の山は多くの場合凹型をしており、勾配はゆるい[3]。
扇状地と同類の地形であるバハダ(英語版)と混同してはならない。崖の近くにゆるい勾配の斜面がある点は同じだが、地質は河川から削られてきたものであり、岩盤が削られてきたものではない[1]。
山麓緩斜面は3つの領域に分けられる[3]
- 山に最も近く、垂直侵食を受けていない領域
- 中間領域あるいは侵食領域(degradation zone)と呼ばれる場所。岩盤が削られるところである。
- 外側領域または堆積領域。緩斜面の外側に伸び、土砂が堆積していく場所である。