秋常山古墳群
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秋常山古墳群(あきつねやまこふんぐん)は、石川県能美市秋常町にある古墳の集まりをいう。「能美古墳群」(のみこふんぐん)として、国の史跡に指定されている。
概要 秋常山古墳群, 所在地 ...
秋常山古墳群 | |
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秋常山1号墳全景 | |
所在地 | 石川県能美市秋常町 |
位置 | 北緯36度26分58.9秒 東経136度31分9.2秒 |
規模 | 本文記載 |
出土品 | 高坏、埴輪、鉄刀、臼玉など |
築造時期 | 古墳時代前期~中期 |
被葬者 | いずれも不明 |
史跡 | 1999年(平成11年)国指定 |
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1号墳(前方後円墳)、2号墳(方墳)からなる。手取川下流南岸に広がる 能美古墳群(のみこふんぐん)の一角を占める。1号墳は石川県下で初めて発見された全長100m級の前方後円墳[1]であり、北陸最大規模の前方後円墳[2]でもある。
近年の公園整備で伐採された墳頂からの眺望は良く、日本海や手取川扇状地一帯、小松市市街地方面を一望できる。
古墳群が位置する秋常山は、平野部との比高約20mの丘陵である。秋常山は1号墳が位置する茶臼(ちゃうす)山、2号墳が位置する宮守(えもり)山に分けられるが、現状の丘陵のさらに南側には昭和30年代まで「稲葉山」と呼ばれる細長い丘陵が連なっていた[3]。
なお、地元住民からの教示で、戦時中に多量の鉄器が掘り出され、これを役所に供出したため頂上がすり鉢状になった古墳があったとの見聞を得ているが、現存の1・2号墳にはすり鉢形状が認められないため、稲葉山に該当する古墳があった可能性が指摘されている[4]。
1号墳発見前には「秋常山古墳群」という名称はなく、茶臼山に未確認の小規模古墳である西山(にしやま)10号墳があると考えられていた[5]。すなわち隣接する西山古墳群の範囲に含まれる形で捉えられていた。なお現在の西山古墳群のナンバリングでは、10号墳は欠番となっている[6]。