胎児性アルコール症候群
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胎児性アルコール症候群(たいじせいアルコールしょうこうぐん、英Fetal alcohol syndrome:FAS)とは、妊娠中の母親の習慣的なアルコール摂取によって生じていると考えられている先天性疾患の一つ[1]。神経発達症の一種である。妊婦のアルコール摂取量とその摂取頻度により、生まれてくる子供に軽度から重度に及ぶあらゆる知能障害が顕れることがある[2]。
概要 胎児性アルコール症候群, 概要 ...
胎児性アルコール症候群 | |
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FASが見られる乳児 | |
概要 | |
診療科 | 小児科学, 毒性学 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | Q86.0 |
ICD-9-CM | 760.71 |
DiseasesDB | 32957 |
MedlinePlus | 000911 |
eMedicine | ped/767 |
MeSH | D005310 |
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また、妊娠中の母親のアルコール摂取による胎児の障害全体の概念として胎児性アルコール・スペクトラム障害(英Fetal Alcohol Spectrum Disorders:FASD)とも言われる。
発生率は1000出生中0.5人だが、アルコール依存症女性の出生児においては3分の1に確認される[3]。米国の学校児童における有病率は20人に1人であり、その社会的コストは55億ドルとされる[2]。米国国立薬物乱用研究所(NIDA)は、妊娠女性の19%(330万人)が飲酒していると推定している[3]。
治療法は存在しない[1]。飲酒しなければ100%予防可能である[1]。現在のところ、妊婦が飲酒して安全な量は不明である[1]。