誘導全身抵抗性
感染によって活性化される植物の抵抗機構 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
誘導全身抵抗性(ゆうどうぜんしんていこうせい、Induced Systemic Resistance:ISR)は、感染によって活性化される植物の抵抗機構である。その作用は、侵入してきた病原体を直接死滅させたり阻害したりするのではなく、宿主植物の物理的または化学的なバリアーを高めることで発揮される[1]。全身獲得抵抗性(SAR)と同様に、植物は感染が起こると病原体や寄生虫などの侵入者に対する防御機能を身につけることができる。サリチル酸の蓄積によって引き起こされるSARとは対照的に、ISRはジャスモン酸(JA)とエチレン(ET)によって活性化されるシグナル伝達経路に依存している[2]。