軟焦点レンズ
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軟焦点レンズ(Soft Focus Lens )とは、一般の写真レンズが各収差を可能な限り減らしてシャープに写るように設計されているのに対し、故意に収差を残し、ピントが合った像が軟かいものとなるように設計されている写真レンズである。ピントの芯がちゃんとあり、その周囲に滲みが現れる点がピント外れとの違いである。
黒白写真の時代のものには色収差を利用したものもあったが、カラーでは色収差は色の滲みとなるためもっぱら球面収差を利用する。以下に列挙するうちの「ヴェスト・ポケット・コダック単玉」などいくつかの単玉レンズは、軟焦点レンズとして設計されたというよりも、収差のうち色収差は良く補正された「ダブレット」(凸と凹の1群2枚によるレンズ)のアクロマートで安価なレンズとして企画された製品が、設計よりも絞りを開くなどして使った所、ソフトとして良い描写が得られたためそのような使い方が広まった、というものである。写真入門者の体験用などを企図した安価な製品などでも似たようなダブレットのものが見られる[1]。