シャフミアン地区
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この項目では、アルツァフ共和国(ナゴルノ・カラバフ共和国)の行政区画について説明しています。アゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国の地区については「シャウミャノフスク地区」をご覧ください。 |
シャフミアン地区(シャフミアンちく、アルメニア語: Շահումյանի շրջան、ロシア語: Шаумянский район)は、2023年9月に解散を表明した事実上の独立国家アルツァフ共和国(ナゴルノ・カラバフ共和国)の地区。1999年から2020年までの中心都市はカルバチャル(ロシア語版)(アゼルバイジャン語名キャルバジャル)[6]。2020年ナゴルノ・カラバフ紛争の停戦協定でカルバチャルを含むほぼ全域がアゼルバイジャンへ返還され[1]、チャラクダル(ロシア語版)やアクナバード(ロシア語版)などわずかな村落を残すのみとなっている。アルツァフ北西部に位置し、マルタケルト地区、カシャタグ地区、アルメニアと接していた[7]。
シャフミアン地区 Շահումյանի շրջան Шаумянский район | |
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カルバチャル(2010年撮影) | |
1993年から2020年紛争までの領域 (紛争以降の支配地域は#都市の地図を参照) | |
北緯40度6分24.12秒 東経46度2分17.88秒 | |
国家 | アルツァフ共和国 |
設置 | 1993年 |
実態を喪失 | 2020年11月25日[1] |
中心都市 |
アクナバード(ロシア語版)(1993年[2] - 1998年[3]) カルバチャル(ロシア語版)(1999年[3] - 2020年[1]) |
政府 | |
• 行政長官 | Sergey Chilingaryan[4] |
面積 | |
• 合計 | 1,829.8 km2 |
面積順位 | 3位 |
人口 (2020年1月1日) | |
• 合計 | 3,300人 |
• 順位 | 8位 |
• 密度 | 1.8人/km2 |
[6] | |
等時帯 | UTC+4 (アルメニア時間) |
ウェブサイト | gov.nkr.am/hy/regions/details/53/ |
面積・人口は2020年紛争以前のデータ。 |
シャフミアン地区は地理的・歴史的経緯からシャフミアン(ロシア語版)やゲタシェン(ロシア語版)がある地区北部と、カルバチャルやチャラクダルがある地区西部の2地域に大別できる。本稿では便宜上地区北部をシャフミアン地域、地区西部をカルバチャル地域と呼称する。
両地域ともアルツァフの前身にあたるナゴルノ・カラバフ自治州には属していない。シャフミアン地域はアルメニア人が多く居住し、アルツァフ建国の住民投票に参加した。地区名はシャフミアンに由来するが、アルツァフは1992年6月以降シャフミアン地域を実効支配しておらず、「アゼルバイジャンの占領地」として領有権を主張していた[8]。カルバチャル地域は元々アゼルバイジャン人が多く居住していたが、1993年にアルツァフが占領した。停戦後は実質カルバチャル地域だけで成り立っていたが、2020年紛争の停戦協定でほとんどをアゼルバイジャンへ返還した。だが名目上は廃止されていない。国際的にはシャフミアン地域がアゼルバイジャンのゴランボイ県(英語版)(シャフミアン)とギョイギョル県(英語版)(ゲタシェン)、カルバチャル地域がキャルバジャル県の一部とされている。
2020年紛争以前の面積は1,829.8平方キロメートル[5]、領有権を主張していたシャフミアン地域の面積は701平方キロメートル[8]。人口は3,300人[6]。人口はアルツァフの行政区画で最も少なく、総人口のわずか2%にすぎなかった。