シルバーストン・サーキット
ウィキペディアから
ウィキペディアから
シルバーストン・サーキット(Silverstone Circuit)は、イギリス(イングランド)のノーサンプトンシャーとバッキンガムシャーをまたいだ場所にあるサーキット。
"Home of British Motor Racing"[1] | |
---|---|
2018年の空撮より | |
所在地 | イギリス,ノーサンプトンシャー,シルバーストーン |
標準時 | GMT(BST:UTC+1) |
座標 | 北緯52度4分43秒 西経1度1分1秒 |
オープン | 1948年 |
設計者 | Populous |
主なイベント | F1 イギリスグランプリ MotoGP イギリスグランプリ BTCC、BSB、WEC、ELMS、イギリスF3、イギリスGT選手権 |
グランプリサーキット (2011-) | |
コース長 | 5.891[2] km (3.661 mi) |
コーナー数 | 18 |
レコードタイム | 1:24.303 ( ルイス・ハミルトン, メルセデス, 2020年, F1) |
グランプリサーキット (1997-2010) | |
コース長 | 5.141 km (3.194 mi) |
コーナー数 | 17 |
レコードタイム | 1:18.739 ( ミハエル・シューマッハ, フェラーリ, 2004年, F1) |
インターナショナルサーキット | |
コース長 | 2.978 km (1.851 mi) |
コーナー数 | 10 |
ナショナルサーキット | |
コース長 | 2.639 km (1.640 mi) |
コーナー数 | 6 |
ストウサーキット | |
コース長 | 1.738 km (1.080 mi) |
コーナー数 | 5 |
第二次世界大戦中はイギリス空軍の爆撃機の飛行場として使用されていた土地で、現在もトラック内側に3本の滑走路の名残りがある。1947年に地元住民が最初のレースを行い、遊牧していた羊を撥ねてしまったことから「マトン・グランプリ」と呼ばれた[3]。1948年には王立自動車クラブ (RAC) が敷地を借り受けて本格的なサーキットを敷設し、10月2日にオープニングイベントのRACグランプリが開催された。
サーキットへのアクセスは自動車利用が主となるが、周辺道路の整備が遅れたため、レースウィーク中の大渋滞が名物であった。広大な敷地を利用してキャンプ施設もある。
1950年5月13日には、この年から始まったF1世界選手権の開幕戦イギリスGPが行われた。以後、F1イギリスGPはエイントリーやブランズ・ハッチと持ち回りだったが、1987年以降は本サーキットにて毎年開催されている。2010年からドニントン・パークへ移る予定だったが、ドニントン・パークの資金繰りが悪化し開催できなくなったため、引き続きシルバーストンで開催されている。しかし、シルバーストン・サーキットのオーナーであるブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ(BRDC)は2017年のイギリスGP開催直前、開催費用の負担増加により経済的損失が大きくなりすぎることを理由に、開催契約の解除条項を行使した。これにより、シルバーストンでの開催契約は当初の予定では2027年までとなっていたが、一旦2019年までに短縮された[4]。この間、ロンドン市街地での開催も検討されたが[5]、契約が切れる2019年の開催直前に2024年までの開催契約が結ばれた[6]。
2輪のロードレース世界選手権では、1977年より1986年までイギリスGPが開催された。2010年からドニントン・パークに替わって再び開催地となる。
その他、FIA GT1世界選手権、イギリスツーリングカー選手権、スーパーバイク世界選手権、FIA 世界耐久選手権など各種カテゴリのレースが行われている。2005年にはD1グランプリが開催された。
全長 5.891 km[2]。アリーナレイアウトとも呼ばれ、2010年以降メインコースとしてF1、MotoGPのイギリスGPで使用されている。ほぼ平坦な土地にあるため、走行中に風の影響を受けやすい。イギリス特有の不安定な気候と相まって、過去にさまざまな名勝負が見られた。
かつては6本のストレートを緩いコーナーで繋いだ五角形に近いレイアウトで、ホッケンハイムリンクやエステルライヒリンク(現レッドブル・リンク)、モンツァ・サーキットらと並ぶ超高速コースとして知られた。1985年イギリスGPの予選では、ウィリアムズのケケ・ロズベルグが平均時速258キロを超えるラップタイムを記録した。
1991年に大改修が施され、複合コーナーが多数配置された高速テクニカル・サーキットに生まれ変わった。その後も1997年や2000年などにもレイアウトに小変更が加えられた。
2008年より、MotoGPの誘致もにらんで(これはF1イギリスGPが2010年よりドニントン・パークで開催される予定であった為、それに代わるイベントとしてMotoGPを誘致する事としたと思われる)以前から計画のあった再改修が行われ、トラック中央部にアリーナ区間が追加された。設計はドバイ・オートドロームを手がけたアメリカのPOPULOUSが担当した。さらに2011年には旧ピット施設に代わり、最新鋭のピットやホスピタリティを備えた複合パドック「シルバーストンウイング」が完成した。
2011年以降のコントロールラインはクラブ (Club) コーナー立ち上がりのストレートに置かれる。アビー (Abbey)、ファーム (Farm) の低速シケインが高速S字に変更され、ここから新アリーナセクションが始まる。ヴィレッジ (Village) コーナーで減速し、ザ・ループ (The Loop) を左に回りこみ、ウェリントン (Wellington) ストレートへ。ブルックランズ (Brooklands) コーナーより旧コースのインフィールド区間に合流し、ルフィード (Luffield) コーナーから旧ホームストレートへと加速する。
旧1コーナーのコプス (Copse) は度胸試しの超高速コーナー。これを抜けるとシルバーストン名物のマゴッツ (Maggotts) - ベケッツ (Becketts) - チャペル (Chapel) の高速S字へ。左右にマシンを振りながら正確なライン取りが要求されるため、非常に難易度が高い。続くハンガー (Hanger) ストレートはコース幅が広く、ストウ (Stowe) コーナーにかけてがオーバーテイクポイントとなる。ストウコーナー出口からやや下ってベール (Vale) を通過し、クラブコーナーをタイトに回りこむとホームストレートに戻る。2020年12月12日、7度目のドライバーズチャンピオンに輝いた同国出身のルイス・ハミルトンに敬意を表し、ホームストレートの名称を「ハミルトン・ストレート」と命名した事を発表した[2]。
MotoGPでも新レイアウトを使用するものの、2022年までピットは旧施設を使用し、旧ホームストレート上にスタート・フィニッシュラインが引かれていた。2023年からスタート・フィニッシュライン及びピットは、現行のF1と同じ場所に変更している。
その他にコース北部分のナショナルサーキット(全長 2.639 km)、南部分のインターナショナルサーキット(全長 2.978 km)、コース内のストウサーキット(全長 1.738 km)という3つのレイアウトでも使用される。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.