セガ・マークIIIのゲームタイトル一覧
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セガ・マークIIIのゲームタイトル一覧(セガ・マークスリーのゲームタイトルいちらん)では、セガ・マークIII/セガ・マスターシステム対応として全世界で発売されたゲームソフトを発売順に列記する。
1985年10月にセガ・エンタープライゼス(後のセガ)から発売された「セガ・マークIII」[1][2][3][4][5](以下、マークIII)は、前世代機である「SG-1000」およびそのモデルチェンジ機の「SG-1000II」の性能では厳しかった、システムIおよびシステムIIで開発されたアーケードゲームを移植できることを目標に開発された[6]。マークIIIに採用された独自開発のカスタムチップには、従来機に採用されたグラフィック用チップ「TMS9918A」には存在しなかった背景のスクロール機能の追加や、表示可能な色数の増加およびスプライトの表示機能の強化が実装され、1985年当時の家庭用ゲーム機としては彩り鮮やかなゲーム画面を実現できた[5][6][7]。またマークIIIはSG-1000シリーズとの後方互換性を有し、マークIII発売時点で数十本近く存在したSC-3000/SG-1000用ソフトを動作させることができた[2][5][7][8]。
北米では1986年9月に「Sega Master System/Power Base」という名称でマークIIIの筐体デザインを海外向けに変更したものを発売し、1987年には欧州地域でも発売され日本国外での展開も行われた[9][10][11][12]。また1989年にはブラジルでも代理店としてTectoyとライセンス契約を結び、マスターシステムが発売された[12]。
初期のマークIII用ソフトは従来機でも採用されていたICカード媒体のマイカード(日本国外ではSega Card)で発売されたが[2]、やがて容量の大きいロムカートリッジへ移行した[5]。発売されたソフトは、『スペースハリアー』や『ファンタジーゾーン』といった自社のアーケードゲーム作品からの移植作や、『ファイナルバブルボブル』のような他社のアーケード作品の移植作、そして『アレックスキッドのミラクルワールド』や『 ファンタシースター』のようなマークIII/マスターシステムオリジナル作品などである[5]。 このうち、『アレックスキッドのミラクルワールド』は欧州を中心に人気を博し、シリーズ化されただけでなく、1980年代におけるセガのマスコットキャラクターとして認知された[13]。
一方、マークIII発売前、セガは業務用ゲーム機の16ビット基板であるシステム16の研究段階であったが、研究段階中でそれをさらに強化して『ハングオン』や『スペースハリアー』に搭載するなど最先端の技術を持つ会社として知られてきた[6]。それに対し、家庭用ゲーム機であるマークIIIは、それより前のシステム基板であるシステムIとシステムIIをベースにしたことから、セガの奥成洋輔曰く「いきなり見劣りする[注 1]」ものだった[6]。また、マークIIIはスプライト機能の制約が大きく、反転機能がスプライトにはないためソフト側で工夫する必要が求められ、またカラーパレットの制約[注 2]から色違いのキャラクターを用いることが難しかったと、2023年の4Gamer.netのインタビュー記事で堀井直樹は述べている[7]。マークIIIに採用された音源に関しては従来機のものと変わらず「PSG音源」のままであり、『ハングオン』以降のセガの業務用ゲームで採用されたFM音源を使って奏でられる音楽からは程遠いものであった[8]。業務用ハードとの性能差からアーケードゲームからの移植作は、『ファンタジーゾーン』[14]などマークIIIの性能に見合ったアレンジが施された。
また、権利関係で販売地域によってキャラクターが差し替えられたケースもあり、たとえば同名漫画を原作とする『あんみつ姫』(1987年発売)の場合、日本国外においてはアレックス・キッドに差し替えられており、Alex Kidd: High-Tech World(1989年発売)という名称で同シリーズの一つに組み込まれた[15]。
その後、日本では1987年10月に海外版Sega Master System/Power Baseの筐体を採用し、マークIII用の周辺機器「FMサウンドユニット[注 3]」と連射装置「ラピッドファイア」の機能を内蔵した上位機種「セガ・マスターシステム」を発売した[5][12][17][18][19][20]。しかし、基本性能はマークIIIと変わりなく[6]、新たに採用されたFM音源も廉価で、業務用に搭載されたものと比べるとかなりチープなものであった[21]。結局、1983年に任天堂が発売したファミリーコンピュータに対するシェアを拡大することはできず[22]、1988年に次世代機であるメガドライブが登場したことにより、日本におけるマークIII/マスターシステムの新作タイトル供給は1989年で終了した[12]。
その一方で、メガドライブはセガ・マークIIIとの後方互換性を有しており、変換アダプタである「メガアダプタ」をカートリッジスロットに挿入することで、発売されたセガ・マークIIIのソフト資産を活用することも可能であった[23][24][注 4]。
北米では1987年8月にはおもちゃ会社のトンカが本体の販売権を取得するが[25][26]、1990年には販売権がセガ・オブ・アメリカに戻る[27][28]など紆余曲折の後、1992年にソフトの供給を終了した。
一方、欧州ではファミコンが出遅れた隙をつく形で成功をおさめ[6][注 5]、1996年までタイトル供給が継続した[11]。中には、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』といった次世代機を初出とする作品がマスターシステム用に展開された例もあった[13]。
さらに、ブラジルではw:Mickey's Ultimate Challengeなど、ブラジルのみで発売されたタイトルによって、1998年までタイトル供給が継続した[11]。
日本ではプラットフォームとしての展開終了後、日本未発売タイトルは、のちにセガが発売する「ゲームギア[注 6]」をはじめとする他機種への移植(例:マスターシステム版w:Wonder Boy III: The Dragon's Trapはゲームギア版『モンスターワールドII ドラゴンの罠』[32])や、SEGA AGESでのオムニバス作品への収録(例:『ギャラクシーフォースII スペシャルエクステンデッド エディション』[33][34])、配信サービスなどを通じて、日本のユーザーの手に届くようになった。また日本で発売されたマークIII/マスターシステム用ソフトも、様々な形で展開されており、『R-TYPE』[35]のように配信サービスで展開された例や、『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』と『龍が如く7外伝 名を消した男』のようにミニゲームとしてマークIII/マスターシステムのタイトルを収録した例もある[36][37]。
一方でブラジルでは2012年の段階で本体の年間販売台数が約15万台もあったとされ[38]、新規タイトル供給終了後もプラットフォームとしての展開が継続していた。