ビエラ支石墓
ウィキペディアから
ウィキペディアから
ビエラ支石墓 (スペイン語: Dolmen de Viera)は、スペイン・アンダルシア州マラガ県アンテケーラ近郊にある支石墓(ドルメン)[1]。メンガ支石墓と合わせてヨーロッパの先史時代を代表する巨石建造物であり、ヨーロッパ屈指の大きさを持つ巨石建造物である[2][3]。
メンガ支石墓から70メートル離れた場所にあり[1]、エル・ロメラル遺跡から4キロメートル離れた場所にある[4]。メンガ支石墓と同様に、巨石を直立させる技術を用いて建設されている[4]。27の巨石からなる長い通路の先に長方形の部屋がある[4][5]。この部屋は埋葬室であると推定されているが、(埋葬者や埋葬品は見あたらず)シリカや骨角器や陶器が発見されているだけである[1]。
埋葬室と通路では空間の大きさが異なる。埋葬室は高さ200センチメートルをわずかに超え[4]、幅は180センチメートルであるのに対して[6]、通路の高さは185センチメートルであり[6]、入口の幅は130センチメートル、埋葬室近くの幅は160センチメートルである[4]。通路は21メートル以上の長さを持つ[4]。巨石の厚みは20センチメートルから50センチメートルである[6]。
ビエラ支石墓は直径50メートルの墳丘で覆われている[4]。イベリア人の墓の多くと同様に、わずかに南側に傾いた東向き(96度)である[4]。そのため夏至には、昼間の日差しが正確に埋葬室内を照らす[7]。
ビエラ支石墓は紀元前3000年以前の銅器時代に建設されたことが判明しているが、その正確な建設時期は定かでない[5][1]。
発見はメンガ支石墓よりも遅い。1903年から1905年にかけて、アントニオ・ビエラとホセ・ビエラのビエラ兄弟によってこの支石墓が発見された[4]。アンテケーラ出身のビエラ兄弟はエル・ロメラル遺跡の発見者でもある[4]。1923年には国定史跡に指定された[4]。
現在はアンダルシア州政府文化省がビエラ支石墓を所有しており、アンテケーラのドルメン遺跡群の一部として管理している[4]。支石墓は近年になって修復され[6]、訪問者に対して公開されている[4]。2016年にトルコのイスタンブールで開催された第40回世界遺産委員会では、ビエラ支石墓を含むアンテケーラ近郊の支石墓遺跡群が「アンテケーラのドルメン遺跡」として世界遺産(文化遺産)に登録された[2][8]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.